追い上げるも、大きすぎた25点のビハインド
ブルズのホームに乗り込んだウィザーズだったが、前半で73失点するなどディフェンスが崩壊。ブラッドリー・ビールがキャリアハイを更新する53得点を挙げたが、最大25点のビハインドを覆せず117-126で敗れた。
八村塁は開始1分過ぎ、ブラッドリー・ビールからのパスに合わせペイントエリアからフローター気味のシュートを成功させる。その後も持ち味であるボールプッシュからのレイアップを沈め、シュートファウルを誘発してのフリースロー、トランジションの先頭を走りゴール下を決めるなど、第1クォーターから8得点を挙げる活躍を見せた。
だが、この日のウィザーズは1対1のディフェンスを止められず、さらにディフェンスローテーションも間に合わず、キックアウトから何度もノーマークを作られる。そして、高確率で3ポイントシュートを射抜かれ、追いかける展開となる。
第2クォーター残り7分半、6点を追いかける場面で八村はコートに戻るが、ブルズにうまく守られたこともあり、悪癖である『ビール頼み』のオフェンスとなった中で存在感を失っていった。八村自身もドライブからのキックアウトパスをミスし、トラベリングを犯すなど流れに乗れない。連続でファウルを犯す悪循環に陥り、ディフェンスリバウンドを保持するもボールを奪われ、それを取り返そうと個人3つ目のファウルを犯してしまいベンチへと下がった。
8️⃣ points and counting for #️⃣8️⃣ in the first quarter!#WizBulls | @rui_8mura pic.twitter.com/loE1rlvBnI
— Washington Wizards (@WashWizards) February 24, 2020
58-73で後半を迎えたウィザーズ、流れを変えるどころか、オーバーヘルプやローテーションが間に合わず連続で3ポイントシュートを許してしまう。ターンオーバーも重なり、開始1分半で0-10と走られ25点のビハインドを背負った。
そこからディフェンスで持ち直し、ビールの得点を軸にダービス・ベルターンズの3ポイントシュートなどで反撃。最終クォーター残り6分52秒に八村を戻し、個人5つ目のファウルをコールされたビールも下げずに勝負に出る。八村はポストアップからビールの3点プレーをアシストし7点差とし、自らの得点も決めて反撃ムードを後押しした。
だが、ビール中心のオフェンスはブルズにとっては守りやすく、トラップからボールを奪われターンオーバーから連続でザック・ラビーンに速攻を許して万事休す。
ビールは53得点を挙げたが、7ターンオーバーとミスも多く、それを多く得点に繋がれた。八村は10得点8リバウンド4アシストと及第点と言える内容だったが、第1クォーター以降ボールに絡むシーンが激減した点は修正が必要だ。
ビールのキャリアハイも実らず、8連敗中のブルズに敗れたウィザーズ。リーグワーストの平均失点のウィザーズにとって、1対1やディフェンスルールを再確認しなければ上昇は難しい。ビールの活躍は頼もしいが、バランスの良いオフェンスを目指し攻め手を増やすことも必要だろう。そして、ルーキーではあっても完全にチームの主力となっている八村には、そうした場面での活躍が求められる。