地区優勝を目指す大阪エヴェッサの指令塔、中村浩陸の覚悟「チームを勝たせられる選手になる」

地区優勝を目指す大阪エヴェッサの指令塔、中村浩陸の覚悟「チームを勝たせられる選手になる」

2020/02/28

中村浩陸

「もっと努力しないといけません」

大阪エヴェッサは現在西地区2位でBリーグ開幕以降、初めてのチャンピオンシップ出場が現実見を帯びている。しかしチームはポイントガードの伊藤達哉と合田怜がケガで長期戦線離脱するアクシデントが発生。4連敗でバイウィークを迎え、ここで立て直せるかどうか正念場と言える。

そんな状況で注目を集めるのが、特別指定選手の中村浩陸だ。昨年12月の加入から19試合に出場し、平均プレータイム20.9分で6.7得点、2.9アシスト、1.4スティールを記録。経験がモノを言うポイントガードのポジションで20分間を任されているのだから大したもの。合田の離脱後3試合のうち2試合で先発も任されている。

それでも「会場の雰囲気は慣れてきましたが、チームルールやゲームコントロールという細かい部分はまだ全然慣れていないし、もっと努力しないといけません」と現状に満足しているわけではない。

伊藤に続いて合田も離脱したと知った時は「少なからずプレッシャーはありました」と言う。「特別指定で入って、まだチームを全部理解したわけではないです。チームは地区優勝でのチャンピオンシップ出場という目標を掲げています。その責任を負わなくてはいけないと思っているので、その部分ではすごくプレッシャーを感じました」

中村浩陸

「プレッシャーをかけないと自分がいる意味はない」

大阪はバイウィーク前の最後の試合をアウェーで千葉ジェッツと対戦した。結果的には2敗を喫したが、その中でも収穫はあった。とくに第2戦では大黒柱のジョシュ・ハレルソンが第1クォーターの終盤で退場。それでも中村を中心に5人が連動したハーフコートバスケを行うことで、1桁差で千葉を追いかける展開が続いていた。

そしてディフェンスでもマッチアップした富樫勇樹にプレッシャーをかけ続けた。中村は「ディフェンスが自分の取り柄でもあるので、プレッシャーをかけないと自分がいる意味はないと思っていますし、それが仕事です」とはっきり言う。

「チームルールを守りながら、プレッシャーをかけることを今はすごく意識しています。少しずつチームルールを理解してきていて、その中での自分のディフェンスのやり方も身についてきていると思います」

そしてこの千葉戦ではプレー以外のところでも収穫があった。「アイラ(ブラウン)さんを中心に、時間が止まったらハドルを組んでコミュニケーションを取りました。ベンチに戻っても長谷川(智也)さんとか他のチームメートがアドバイスをくれて、ああいう試合をみんなで戦うことができた部分は良かったです」

中村浩陸

「特別指定だからという遠慮は全然ありません」

琉球ゴールデンキングスは指揮官交代のアクシデントを乗り切り、堅実な強さで大阪から西地区の首位を奪った。年明けから調子を上げる3位の滋賀レイクスターズは大阪と3ゲーム差にまで迫っている。一方で大阪はケガ人を抱え、西地区の首位も明け渡しており失速気味。特別指定の中村と、緊急補強した田原隆徳を使って戦い抜くしかない。

中村も「もうやるしかない」と覚悟を固める。「こういう状況だけど、誰かが代わりにやってくれるわけではありません。自分がプレータイムをもらって出ている以上、責任を持ってチームを勝たせられる選手にならないといけません。ただ自分一人で頑張るのではなくて、新加入の田原さんとか他の選手と一緒に頑張っていきたいです」

特別指定の選手がここまでの責任と覚悟を負うことは珍しい。それでも「特別指定だからという遠慮は全然ありません」と、ポイントガードの1番手を担う気持ちで挑んでいる。

ケガ人を出さずにシーズンを戦い抜くことがチームにとっては理想だが、このピンチは中村が飛躍するためのチャンスになるに違いない。

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