今日深夜にベルギー戦、WNBAのファイナルMVPと対戦
ベルギーで開催中の東京オリンピック予選(OQT)に参加しているバスケットボール女子日本代表は、スウェーデンとの初戦に勝利。日本時間の今日深夜に地元のベルギー、明日にカナダと対戦する。FIBAランキングは日本の10位に対して、ベルギーが9位でカナダは4位。いずれも東京オリンピックで金メダルを争うライバルとなる。
この連戦を前にした休養日、チームの大黒柱である渡嘉敷来夢が意気込みを語った。スウェーデン戦では21得点12リバウンド3ブロックと、攻守に安定したプレーを見せたが、「昨日はチームとして前半があまり良くなかった。今日、しっかりとその反省をしたので次の試合に繋げていきたい」と、前半25-20と出だしが重かったことに触れた。
この試合の後にカナダが61-56でベルギーを撃破した試合をこう見ていた。「お互いにレベルは高いですが、ベルギーは出だしが良くなかったです。どちらも日本の試合が終わってすぐの試合開始でウォーミングアップが十分にできない環境の難しさはあったと思います。個人的にはWNBA同士のマッチアップは見ていて面白かったです」
今回のOQTを「国内で自分と同じだったり、大きな選手とマッチアップする機会はないので、一戦一戦が貴重な機会となります」ととらえる渡嘉敷にとって、このWNBA選手との対決は個人としての大きなテーマとなる。
ベルギーの大黒柱は、2019年のWNBAでワシントン・ミスティックスをリーグ王者に導き、ファイナルMVPを受賞した192cmのエマ・メッセマンだ。「楽しみですが、だからといって気負わずにいつも通りやれればいい。オフェンスより、彼女を守ることに重点を置きたいです」と渡嘉敷はマッチアップを心待ちする。
昨年のマレーシアで行われたOQTでは2メートルを超えるオーストラリアのエリベゼス・キャンベージを密着マークで抑えており、それに続く世界の一流インサイド選手封じについても、「そんなに不安はないです」と頼もしい言葉が続く。「キャンベージと比べると、彼女の方が技術はあります。中と外を上手く使ってくると思うので、そこを守りたい。あとは1回やられたことを2回、3回とやられないように、試合の中でもしっかりアジャストしていきたいです」
「気負わずにいつも通りやれればいい」
ベルギー、カナダ戦は、世界の高さに対して日本がどこまで踏ん張れるのかを測る絶好の機会だ。そのためには、ゴール下の守備を担う渡嘉敷がいかに1対1で相手センターを抑えることができるかが重要であり、そこは本人も強く自覚する。「相手のスコアラーを守ることで勢いも出てくる。自分のディフェンスで勝敗が変わってくる。そういう意味で自分も鍵になってくると思います」
また、今夜の試合は初戦でカナダに敗れ、オリンピックへ向け崖っぷちのベルギー代表が相手。5000人収容のアリーナが満員に埋め尽くされる『完全アウェー』が予想される。これは日本にとってかなりタフな状況であるが、それも「会場が盛り上がっているのは、自分への声援とポシティブにとらえます(笑)」と渡嘉敷は気にしない。
「それに相手の方がプレッシャーを感じていると思うので、そこを突いていきたいです」
心身ともに準備万端の渡嘉敷が、キャンベージに続く世界の一流インサイドプレーヤー封じに成功するのか。今日の試合は、是非ともここをチェックしてもらいたい。
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