写真=Getty Images

「ターンオーバーよりシュートの方が良い」

JR・スミスは現役NBA選手の中でトップクラスのシューターとして知られている。

昨シーズン、スミスと同じ1試合平均29.6分を上回るプレータイムを得た選手の中で、スミスは下から2番目となる1試合平均22.6本のパスしか出さなかった。どんな状況であっても、どれだけ批判されたとしても、スミスはシュートを打つことに対して消極的にならない。

簡単なようだが、多くの選手がこうはいかない。シューターとして優秀であればあるほど、相手の警戒は厳しい。無難なパスに逃げてしまうのは簡単で、シュートタッチが悪い時もチェックが厳しい時も、そしてファンやメディアから「シュートセレクションの悪い選手」と指摘されても、シュートを打つ気持ちを継続させられる選手は一握りしかいない。

そのプレースタイルの秘訣を、スミスはこう明かしている。「子供の頃からずっと、父からいつも『ボールを持ったら打て』と教えられてきたからさ。ターンオーバーよりシュートの方が良い、とも言われた。シュートを打って外すより、ターンオーバーするリスクのほうがよほど大きいということだよ」

何があってもシュートを打ち続ける精神力の強さもさることながら、父親からの助言を今でも守っていることに驚かされる。今シーズンもスミスはここまで1試合平均24.5本のパスしか出さず、シュートを優先している。