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レブロンの『酷使』を懸念「それは長続きしないもの」

キャバリアーズがパッとしない。2連勝でようやく7勝7敗と勝率を5割に乗せたものの、豪華スター軍団はまだ適切なバランスを見いだすことができず、特にディフェンスが機能しないのは大きな問題だ。結果が出ないことでチームを批判する声も大きくなっている。その多くはヘッドコーチのタロン・ルーに向けられたものだ。

そんなキャブズの状況について、ウォリアーズのドレイモンド・グリーンがコメントした。『USA Today』の取材に応じたグリーンは「まだ12試合か13試合しかやっていないのにパニックになるのはおかしい」と、批判することはナンセンスだと語る。だが同時に「憂慮すべき問題もある。1試合30得点を期待できる(アイザイア)トーマスが欠場していて、ここまでレブロンのプレータイムがすごく多いことだ」と指摘。実際、レブロンはここまで全試合に出場し、平均プレータイムは38.1分とかなり長い。

「彼は『スーパーヒューマン』だよ。でも、結局そういう力は長続きしないものだ。俺が懸念するのはそこさ」とグリーン。

キャリアを通じてチームの中心であり続けるレブロンは、常に長くコートに立ち続けてチームを引っ張っている。だがその彼も32歳。長いシーズンを乗り切り、プレーオフで真価を発揮するには、この時期はある程度セーブしなければいけないというグリーンの指摘ももっともだ。前回キャブズが優勝した2015-16シーズン、レブロンのプレータイムはキャリア最少の35.6分だったことを忘れてはならない。

では、レブロンのプレータイムを抑えるにはどうしたらいいか? ファンやメディアに早急に結果を求めるなとグリーンは言いたいのだろう。勝つことのプレッシャーが強ければ、ルーはレブロンを使い続けなければならなくなる。だが、今はその時期ではない。レブロンは常にコートで戦い続けたがるタイプで、ヘッドコーチが手綱を引いてコントロールする必要がある。シーズン終盤の正念場にレブロンが『摩耗』しきっているとなれば、それは誰にとっても興ざめだ。その例外がライバルのウォリアーズなのだが、現状を冷静に指摘するのがその一員であるグリーンというのも面白い。