写真=Getty Images

昨シーズンは平均11.2アシスト、目指せ100万ドル!

今夏アメリカを襲った巨大ハリケーン『ハービー』により壊滅的なダメージを受けたヒューストン。そのヒューストンに本拠地を置くロケッツのエース、ジェームズ・ハーデンは、今シーズンも開幕からチームを引っ張り、得点とアシストでリーグ上位の成績を残している。

ハーデンは、2012-13シーズンから暮らすヒューストンに強い思い入れを持っている。ハリケーン発生後には住民が集まる避難所を訪問し、自費で100万ドル(約1億1400万円)を寄付するなど、今シーズンはチームの勝利のためだけではなく、ヒューストンの街を最大限にサポートする姿勢を表明。この活動に、ハーデンとスポンサー契約を結ぶadidasも参加を表明し、今シーズンのハーデンが1アシストを記録するごとに100ドル(約1万円)を寄付することを発表した。

昨シーズンは平均11.2アシストを記録し、キャリア初のアシスト王に輝いたハーデン。開幕からの13試合で平均9.8アシストを記録する彼がどこまでアシスト数を伸ばせるかに注目が集まる。今のペースを維持できれば寄付金は総額8万ドル(約900万円)を超える計算になるが、話がこうなった以上は昨シーズンの907アシスト超えに期待したい。

ヒューストンの被災状況は深刻で、復興の目途はなかなか立たない。だが、ヒューストンの市民は団結し、前を向き始めた。ロケッツと同様、ヒューストンに本拠地を構えるMLBのアストロズは、ハリケーン発生後の8月に成績を落としたものの、その後は復調してプレーオフに進出。強豪レッドソックス、ヤンキースらを撃破しワールドシリーズに勝ち上がり、ドジャースを倒して球団史上初優勝を成し遂げたばかりだ。

大規模な天災に襲われた地域のプロスポーツチームの活躍は、被災地の住民に前を向く力を与えてくれる。今夏クリス・ポールが加わったロケッツは、西カンファレンスの優勝候補の一つで、王者ウォリアーズに対抗できる数少ないチームだ。アストロズの成功に続き、ハーデンを中心とするロケッツも、コートでのパフォーマンスで地元に勇気を与えようとしている。