低迷から抜け出せないニックス
1月29日にマディソン・スクエア・ガーデンで行われたグリズリーズ対ニックスの一戦で、、試合終盤に両チーム入り乱れての小競り合いが起こった。
きっかけは、第4クォーター終盤にグリズリーズのジェイ・クラウダーが放った3ポイントシュートだった。グリズリーズが124-106でリードし、すでに勝利を確定させていた場面での3ポイントシュートに腹を立てたニックスのエルフリッド・ペイトンが、クラウダーを強くプッシング。危険な行為にクラウダーも激昂して応戦したのをきっかけに小競り合いに発展し、ペイトンと小競り合いに加勢したマーカス・モリス、クラウダーに退場処分が科せられた。
怒りが収まらなかったモリスは、試合後、クラウダーの行為について「プロフェッショナルではない。彼はソフト。ソフトな選手だよ。本当に女みたいな行為だ」とコメント。のちにモリスは、女性蔑視とも受け取られかねない表現を謝罪。「先ほど『女性のような傾向』と発言してしまったことを謝罪したい。僕は女性を最大限にリスペクトしている。感情が高ぶっていた時の返答で、女性に無礼をはたらくつもりなんてない。僕のコメントに関して、謝りたい。申し訳なかった」
The Knicks and Grizzlies got into it 😳 pic.twitter.com/ysQO5S7aWC
— Bleacher Report (@BleacherReport) January 30, 2020
モリスの発言に対し、当然クラウダーも黙っていなかった。この試合でフィールドゴール17本中5本(成功率29.4%)と苦戦したモリスのコメント動画を引用する形で、クラウダーは「17本中5本成功だと、こういう風になる!」と投稿。また、『ESPN』のティム・レグラーから、勝敗が決した場面での3ポイントシュートを批判されたことについても、クラウダーは次のように返答している。
「ティム、分かったよ。リスペクトの気持ちしかないけれど、僕が知っているプレーは1つだけ。それは、試合終了のブザーが鳴るまで一生懸命にやること。気分を悪くさせてしまったのなら、すまない。あなたはニックスファンだものね。でも、彼らに言ってやるべきじゃないかな。もっとハードにプレーすべきであって、軽口を叩くなとね」
クラウダーが煽ったように、ニックスは今シーズンも低迷を抜け出せずにいる。今回の試合で20点差以上つけられて負けるのは14回目となり、会場のニックスファンは行き場のないフラストレーションの矛先をオーナーのジェームズ・ドーランに向けた。
試合終了直後、観客が一斉に『チームを売っちまえ!チームを売っちまえ!』とチャントし始め、観戦していたドーランに向かって直接チャントを叫んだファンは退席処分となった。
モリスとクラウダーの小競り合いに加え、オーナー批判のチャントが起こるなど、ニックスにとっては踏んだり蹴ったりの一戦となった。