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指揮官スティーブ・カーはマブスのヘッドコーチに謝罪

ウォリアーズの新人ジョーダン・ベルがマーベリックス戦で見せた行為が話題を集めている。

25点という大差がついた第4クォーター終盤、相手のパスをカットしたジャベール・マギーからパスを受けたベルはフープに向かって疾走。バックボードにボールを当て、バウンドしたボールを空中で掴んでダンクをフィニッシュする『セルフ・アリウープ』をやってみせた。

敵地で大勝している展開でのこのプレーは『相手に対する敬意を欠く行為』と受け取られても仕方ない。ヘッドコーチのスティーブ・カーは、試合後にマブスの指揮官、リック・カーライルへと歩みより、ルーキーの無礼を謝罪した。さらにはケビン・デュラントも「素晴らしいプレーで、ファンも喜んだんじゃないかな」とパフォーマンス自体は称えたものの、「彼を守るために、言うべきことは伝えた。あのようなプレーがこのリーグで持つ意味は誰もが理解している」とベルを諭したことを明かしている。

しかし、このプレーについて意見を求められたキャバリアーズのレブロン・ジェームズは、カーやデュラントとは異なる見解を示した。

『Cleveland.com』によれば、レブロンは「コーチからは試合終了までしっかりプレーしろとは言われるだろ?」と語り、そこから自論を展開した。「確かにリーグには暗黙のルールがある。でも、どういう理由かは分からないし、俺たちは全員男じゃないか。それが問題だと言うなら、ダンクを禁止にすればいい。俺たちは誰かを傷つけようとしているわけではなく、試合終了のブザーまでハードにプレーしているだけだ」

レブロンは、さらに核心部分に踏み込んだ。「もし彼がレイアップを決めていたら問題にならなかったのかな? 周りが怒っているのは、彼がバックボードにボールを当ててダンクしたから? もし失敗していたら何も言われなかったのかもね。確かに彼はバックボードにボールを当てて、それを掴んでダンクを決めたけど、それが何だと言うんだい?」

レブロンの主張は理に適っている。点差に関係なく全力でプレーし、観客を沸かせるプレーを見せるのはプロとして当然のこと。ルーキーのベルがこれで責められるのは酷な話だし、この行為により他のチームからハードファウルの標的にされるのは理不尽でしかない。

全体38位指名と前評判が高かったわけではないのに開幕から王者ウォリアーズのローテーションに入っているベル。彼が評価されるのは常にアグレッシブに、ハッスルするから。『暗黙のルール』を逸脱したことに縮こまることなく、今後も全力プレーを見せてもらいたい。