個々の持ち味を遺憾なく発揮したサンロッカーズ渋谷、『全員バスケ』で低迷の続く栃木ブレックスに完勝!

2017/10/26
Bリーグ&国内
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文=丸山素行 写真=B.LEAGUE

攻守が噛み合うSR渋谷、すべてのクォーターで上回る

10月25日に行われたサンロッカーズ渋谷対栃木ブレックスの平日ナイトゲームは、攻守ががっちり噛み合ったSR渋谷が20点差で大勝した。

SR渋谷は立ち上がりに連携ミスによるターンオーバーを連発し、開始4分強で6-11と先行を許した。それでもディフェンスから立て直すと、途中出場のベンドラメ礼生が2分間で5得点を挙げ17-13と逆転して第1クォーターを終えた。

オン・ザ・コート数は互いに「1-2-1-2」を選択。オン「2」の第2クォーターではSR渋谷の堅守がより際立った。基本的にピックでズレを作らせないハードなディフェンスでタフショットを誘発。またズレができたとしても周りのスムーズなカバーリングでノーマークを作らせなかった。

特に栃木のオフェンスの起点となるセドリック・ボーズマンを広瀬健太を中心に徹底的に抑えるディフェンスが効果的だった。このクォーターの失点をわずか11点に抑えた。オフェンスでも内外バランス良く得点し、伊藤駿が終盤にセカンドチャンスポイントをねじ込んで、36-24とリードして前半を終えた。

後半に入ってもSR渋谷のペースが続く。満原優樹が高さと巧さを見せつけ、インサイドとペリメーターのシュート5本すべて成功させ10得点の荒稼ぎ。ターンオーバーから速攻を許す場面があっても、ロバート・サクレが全力で戻り、その圧力によってシュートを打たせないなど、ディフェンスの集中力は最後まで切れなかった。

最終クォーター、17点のビハインドを追う栃木はボーズマンが孤軍奮闘の11得点を挙げるも、チームプレーではなく個人の力に頼った単発なオフェンスで点差を縮めるには至らない。終盤には判定に抗議した長谷川健志ヘッドコーチがテクニカルファウルをコールされた。テクニカルファウルで得たフリースローを広瀬が決め、それで得たポゼッションで長谷川智也のミドルシュートで得点につないで82-61。これで勝負ありとなった。

チームの一体感に自信「みんな同じ方向を向いている」

勝ったSR渋谷の勝久ジェフリーヘッドコーチは「最初から最後までボールにプレッシャーをかけて、自分たちが目指しているディフェンスができてきている」と、勝因となったディフェンスでの手応えを語った。また「流れが良くなかった時のベンチのコミュニケーション、言葉の掛け合いが『みんな同じ方向を向いている』という感じがした」と、チームの一体感への手応えを語る。

「(広瀬)健太がボーズマン選手に付いて、身体を削って体力を消耗してディフェンスしました。数字には残らないですけどそういうのがチームに勢いをもたらしてくれました」と、広瀬のスタッツに残らない仕事ぶりを称賛。その広瀬は「だいぶ疲れました」と苦笑いするも、「彼がオフェンスの起点なので、そこをやらせないというのが一つのポイントだと思っていました。僕だけで守ったというわけではなく、チームと同じ認識を持って準備してきたことができた」とチームディフェンスの結果を誇った。

SR渋谷は5人が2桁得点を記録するバランスの良さを見せた。またジョシュ・ハレルソンとサクレはそれぞれ2ブロックを記録し、その存在感だけで栃木のアグレッシブさを削いだ。攻守ともに選手のそれぞれの持ち味が存分に発揮されたことがこの大勝へとつながった。

『自滅』した王者ブレックス、まさかの5連敗

敗れた長谷川コーチは「入りはそんなに悪くなかったんですけど、点数が取れないから勝手に自分たちのディフェンスが崩れて、一番良かったリバウンドを全部なくしてしまった。相手に負けたというより自分たちで自滅した」とオフェンスの停滞が自滅を招いたと説明。

リーグ1のリバウンド力を誇る栃木にとって、リバウンドでアドバンテージを握ることが勝利の前提となる。だがSR渋谷の40に対して37と、リバウンドでも下回った。「疲れはあるのかもしれないけど、エネルギッシュじゃなかったですね。私が理想としていることができていないので、選手のせいではなくて自分の責任だと思います」と長谷川ヘッドコーチは言う。

連敗を2で止めたSR渋谷は横浜ビー・コルセアーズと、5連敗となった栃木はレバンガ北海道と週末にそれぞれ対戦する。