写真=Getty Images

ジョージは28得点、カーメロも22得点で勝利に貢献

10月19日にチェサピーク・エナジー・アリーナで行なわれたニックスとの2017-18シーズン開幕戦で、サンダーの『新ビッグ3』が大活躍。ラッセル・ウェストブルック、ポール・ジョージ、カーメロ・アンソニーがそれぞれ20得点以上を挙げ、サンダーが105-84で快勝した。

試合開始後に決めた1本目のシュートまでの流れこそ、今シーズンのサンダーにとって理想的な形と言える。ジョージの3ポイントシュートのこぼれ球を拾ったウェストブルックから素早くアンソニーにパスを出し、右ウィング付近で完全にオープンな状態だったアンソニーが難なく3ポイントシュートを成功させたシーンだ。

アンソニーは試合後「1本目のシュートが、あそこまでワイドオープンになって驚いた。決まって良かったよ。1本目が決まって試合に入っていくことができた」とコメント。アンソニーはサンダーでのデビュー戦でフィールドゴール20本中8本成功を含む22得点を記録した。

試合早々にカーメロをリズムに乗せ、自身にもアシストがついたウェストブルックは、「入ると分かっていたからシュートの軌道を見もしなかった。彼がプレーに関与して観客を沸かせたのだから最高だったね」とチーム初得点を振り返っている。

もはやサンダーはウェストブルックの『ワンマン・チーム』ではない。その恩恵に与ったウェストブルックは、33分の出場でフィールドゴール12本しか放たなかったものの、7本を成功させて21得点10リバウンド16アシストをマーク。今シーズンNBAを通じて初の『トリプル・ダブル』、そしてキャリア80回目の『トリプル・ダブル』を、非常に効率的なプレーから生み出した。

カーメロ、ウェストブルックに続いたのがジョージだ。リーグトップクラスの2ウェイプレーヤーは、得意のキャッチ&シュートからのプレーを含め、チームハイの28得点を記録して勝利に貢献。試合後には、ウェストブルックとのコンビについて、次のように話した。

「ラスの前に立ち続けて、彼を阻むことができる選手なんていない。いつだって相手チームの2人がディフェンスにつくし、それでいて相手の守備を崩壊させられる」

サンダーの強みはビッグ3だけではない。先発センターのスティーブン・アダムズも存在感を発揮。試合を通じて14スティールを記録したサンダーにおいて、アダムズはチーム最多となる5スティールを挙げた。また、フィールドゴールでも放った5本すべてを成功させるなど、効果的なプレーでビッグ3を支えた。

サンダーは、試合を通じてニックスが記録した26回のターンオーバーから38得点を記録して有利に進めるなど、内容でも圧倒。試合後ウェストブルックは「今日はリーチの長さ、サイズをうまく使えた。俺たちが試合に勝つためには、高いレベルのディフェンスが必要になる」と答えている。

再建段階のニックスが相手とはいえ、開幕戦の失点を本拠地移転後の球団史上最少に抑えるなど、サンダーの守備は一定以上のレベルにあることが分かる。これだけの守備をシーズンを通じて実行し、ウェストブルックが『進行役』としてジョージとアンソニーを操り、必要な場面ではフィニッシャーとしてプレーを決め続けることが理想的な形だ。

1試合のみで判断するのは時期尚早かもしれないが、新生サンダーはまずは上々のスタートを切った。