速攻に加え、序盤で3ポイントシュートを高確率で決める
ウインターカップ4日目。連覇を狙う福岡第一がその実力を発揮し、九州学院に104-59で勝利した。
昨日の北陸学院との2回戦では、初戦の緊張が見られ第1クォーターをリードされる展開となったが、今日は序盤から相手を圧倒する。
福岡第一はスイッチしても誰もスピードのミスマッチを起こさない脚力を持ち、フィジカルでも相手を上回る。高速ローテーションでズレを作らせず、タフショットを何本も誘発し、小川麻斗の連続3ポイントシュートもあり開始5分でリードを2桁に乗せた。
九州学院も序盤こそクベマジョセフ・スティーブの高いシュートチェックをかいくぐりレイアップをねじ込んだが、次第にその精度は下がり、絶対的なリムプロテクターの存在の前にシュートを打てなくなっていく。また、タフショットからの速攻をなくすべく、あえてシュートを打たないなど策を弄したが、第一の勢いに飲み込まれていった。
タイムシェアをしてもセカンドユニットのレベルが落ちない福岡第一。第2クォーターには河村勇輝が連続スティールからワンマン速攻を決めるなど、攻守で圧倒。前半を52-22で終えた。
後半になっても福岡第一が堅守速攻で圧倒、104-59で福岡第一が勝利した。
「全員が福岡第一のバスケットを40分間やることが大事」
福岡第一の井手口孝コーチは完勝したにもかかわらず「向こうが守り方とかいろいろやってくるので、なかなか気持ち良くバスケットをさせてもらえなかった」と試合を振り返る。
「強いチームはファーストプレーから止められるんですけど、まだそういう精度が足りません。このまま勝って3試合できれば、そこで少しずつできるようになればいい。強いチームは、大会に入ってからも上手くなります。そうなれるようにやりたい」
福岡第一のエース河村勇輝は試合を終えて、「今日はみんな緊張も取れて、入りからしっかりとやれることができて良かったです」と、立ち上がりの課題を解消できたことに手応えを感じている。それでも課題もあった。
「スタート、セカンド、残りのベンチメンバーの全員が福岡第一のバスケットを40分間やることが大事。自分たちが点を開けた後に出るメンバーが、今日はあまり良くありませんでした。そういうところはチーム全員でコミュニケーションを取ってやれたら良い勢いに乗れます」
明日は桜丘(愛知)と対戦する。「メインコートになって観客も増えて、緊張感もあって少し固くなる可能性もあるんですけど、そういうところは経験がある自分が、リードしていきたいです」と意気込みを語った。