写真=Getty Images

カイリー「可能な限り彼を支えるつもり」

10月17日にクイックンローンズ・アリーナで行なわれたレギュラーシーズン開幕戦、セルティックスvsキャバリアーズで、ゴードン・ヘイワードが重傷を負った。

第1クォーター残り5分15秒、ヘイワードが右ウィングからペイント内に侵入した時のことだった。カイリー・アービングからのロブパスを空中でつかみ、フープにボールを押し込もうとした際にバランスを崩す。左足からコートに着地した瞬間、ヘイワードはコートに倒れ込んで悶絶。左足首があらぬ方向に曲がった姿を見たキャブズとセルティックスのメディカルチームがコートに飛び出して応急処置を施し、すぐさま担架で運び出された。

直後の診断は足首の骨折だったが、後にセルティックスのヘッドコーチ、ブラッド・スティーブンズが、左足首の脱臼、脛骨の骨折とあらためた。『boston.cbslocal.com』によれば、ヘイワードは18日に手術を受けるという。脛骨が完全に折れたことで、幸いにも周辺の組織を傷つけていないことから、順調に回復すれば4~6カ月で復帰できるという情報もある。

ヘイワードが会場の外に担架で運び出される様子を『WBZ-TV』のリポーターがTwitterに投稿。ヘイワードは落ち着いた表情を見せ、声をかけられた関係者に親指を立てて返答し、見た目よりも重傷ではないことをアピールした。

とはいえ、彼の今シーズンはもう終わったという可能性のほうが高いことは明らか。すべてが順調に進むとしても、復帰は慎重に判断すべきだ。セルティックスが4年1億2800万ドル(約145億円)でヘイワードを獲得したのも、今後のチームを背負って立てるから存在だからこそ。こうなってしまった以上はリスクを冒すべきではない。

キャブズ戦後、指揮官スティーブンズは「彼のことを思うと辛い。彼は努力を続けていたし、今週は非常に状態も良かった。今日の試合で良いプレーをしてくれると思っていた」とコメント。バトラー大学時代からの関係である教え子のことを思い、「完治させてもらいたい。とてもタフな出来事だが、これも試合の一部だ。ケガのリスクは常にある」と続けた。

今回の負傷シーンは、2014年夏に行なわれたアメリカ代表の紅白戦で足の開放性骨折という重傷を負ったポール・ジョージの姿が思い起こさせる。ジョージの負傷も会場で目の当たりにしたアービングは「目にしたい光景ではない。G(ヘイワードの愛称)はきっと戦い続ける。僕たちも彼の回復を祈っているし、可能な限り彼を支えるつもりだ」と語った。

ヘイワードが長期離脱した以上、同ポジションのマーカス・スマートが大きな穴を埋めなければならない。アービング、ヘイワードの加入で今シーズンの東カンファレンス優勝候補に挙げられたセルティックスだったが、思いがけない形で早くも大きな試練に直面することとなった