ポール・ジョージ

2017年のトレード要求には『黒幕』がいた?

クリッパーズのポール・ジョージは12月9日のペイサーズ戦で36得点9リバウンドの活躍を見せ、カワイ・レナードが欠場したチームを勝利へと導いた。

ジョージにとっては、かつてのホームタウンでのこの試合。ボールを持つたびにペイサーズファンから激しいブーイングを浴びせられたが、パフォーマンスには影響がなかったようだ。ただ、試合後にジョージは「ファンはブーイングする相手を間違っている」と語った。

ペイサーズファンは2017年にジョージが自らトレードを申し出てチームを離れたことを根に持っている。2010年のドラフトで1巡目10位でペイサーズから指名されたジョージは、7シーズンをペイサーズで過ごした。途中ケガで長期離脱したこともあったが、チームを東カンファレンスファイナルへ2度導くなど活躍。トレードでサンダーへ移籍した後、今シーズンからクリッパーズでプレーしている。

ブーイングについてジョージは「別に驚くことではないよ」と振り返ったが、試合中にはやはりフラストレーションを感じたのか、人差し指を口の前で立て「静かに!」のジェスチャーをしていた。そして、穏やかではない言葉も飛び出した。

「いつかペイサーズを去った経緯をすべて暴露するかもしれないね。ブーイングは僕に向けるべきじゃないって分かってくれるはずだ」

では、誰がブーイングを受けるべきなのか? 『ESPN』は、当時ペイサーズの球団社長だったラリー・バードだと予想している。ジョージは開放骨折の重傷から復帰した2015-16シーズン以降、パワーフォワードのポジションでのプレーを嫌った。そのことがバード球団社長との不仲に繋がったというのだ。その一方で、ジョージからのトレード要求を「腹を殴られたようだ」と表現したケビン・プリチャード球団社長については「記事にするつもりだろうけど、悪く言うつもりはない」と擁護している。

もっとも、トレード要求の黒幕が誰であるかは別として、彼がペイサーズとの直近の3試合で平均31得点以上を記録していることを考えると、ブーイングは逆効果のように思える。ただ、今回の発言で次回の対戦ではさらに激しいブーイングが浴びせられるかもしれない。