カーメロ・アンソニー

「これまでずっと逆境に立ち向かってきた」

トレイルブレイザーズのカーメロ・アンソニーは、西カンファレンスの週間最優秀選手に選出された喜びをこう語っている。

「光栄だよ。今回受賞できたのは、ただプレーが評価されたのではなく、バスケットボールに対して最後までかかわってきたこと、粘り強く取り組んできたことが評価されたんだと思う」

35歳にして1年以上もNBAでのプレーから遠ざかったのだから、心が折れてもおかしくはなかったが、彼はあきらめなかった。それでも「簡単ではなかったけど、心の準備はしていた」と、このままチームが見つからなかった時のことを考えていたことを明かした。

「15年か16年もの間、バスケットボールにすべてを捧げてきた。そろそろ潮時だろうと周囲が思っていたのは感じていたよ」

親友のレブロン・ジェームズのいるレイカーズに加わるという噂については「そんなことは絶対にしない」と否定する。「僕が求めれば、レブロンは救いの手を差し伸べてくれただろう。だけど、親友をそんな状況に追い込みたくはない」

そしてカーメロはNBAに戻り、少なくとも得点を取るプレーに関しては錆びついてないことを証明した。「最高の気分だよ。もう35歳だから引退するような年齢だって言いたいんだろうけど、そのつもりはない。これまでずっと逆境に立ち向かってきた。1年間のオフで身体を休めることができたと思っているよ」

長い休暇を終え心身ともにリフレッシュしたカーメロは、次なる戦いに挑む。ここまで6試合で平均17.7得点。これだけ得点を挙げていれば、相手のマークも厳しくなるに違いないが、誰もいない練習場で自分と向き合い続けるよりはずっと楽なはずだ。