文・写真=鈴木栄一

SR渋谷、まさにディフェンスが作り出した圧勝劇

9月29日、サンロッカーズ渋谷が敵地で琉球ゴールデンキングスと対戦。第4クォーターを28-4と圧倒し、73-54で開幕戦に大勝している。

第1クォーター、SR渋谷は満原勇樹などがアウトサイドシュートを確率良く沈め26-17と優位に立つも、その後は劣勢を強いられて5点ビハインドで第4クォーターへ。それでもここから立て直し、攻守の素早い切り替えから確実に加点。一方の琉球は焦って拙攻が続く悪循環に陥ってオフェンスが沈黙。まさかの急ブレーキとなり、SR渋谷の圧勝を許した。

この試合、SR渋谷はガード陣が前から激しいプレッシャーをかけて琉球の攻撃のリズムを崩し、11スティールを奪取。琉球のインサイドへのアタックを封じて、アウトサイドの単調なオフェンスを強いるなど、まさにディフェンスが作り出した圧勝劇だった。

「サクレを起点にインサイドで存在感を作ることができた」

SR渋谷の勝久ジェフリーヘッドコーチは「特に後半、選手たちの勝ちたい気持ちが見られました。今日は選手たちを褒めたいです」とコメント。さらに勝因については「ディフェンスの約束事を徹底し、前からプレッシャーをかけることができました。オフェンスではボールが外しか回っていなったので、(ロバート)サクレを起点にインサイドで存在感を作ることができた。外のスコアとのバランスも良かったと思います」と続ける。

一方、まさかの大敗を喫した琉球の佐々宜央ヘッドコーチは、「沖縄に来て数カ月の僕が言えたことではないですが、『こんな試合をしたらお客さんが来なくなっちゃうよ』と選手たちに言いました。もちろん勝ち負けもそうですが、最後まであきらめずに歯をくいしばってプレーする姿をお客さんは見に来ていると思います。その大前提を見せられないチームに開幕戦でなってしまった。ここから這い上がるしかないです」と反省の弁。明日の巻き返しを誓っている。