「以前も言ったように、俺はこのチームにいたい」
カーメロ・アンソニーの獲得も正式発表され、サンダーは昨シーズンのMVPラッセル・ウェストブルック、現役選手の中ではトップクラスの2ウェイプレーヤーであるポール・ジョージによる『新ビッグ3』を誕生させ、ウォリアーズに対抗できるだけの力を手にした。
球団がこれだけの補強を実行した背景には、優勝という目標達成のためと、契約交渉を続けているウェストブルックへの『アピール』があったことは間違いない。
今夏サンダーはウェストブルックに5年2億700万ドル(約233億円)というスーパーマックス契約を提示。しかし、ウェストブルックは返答を避けており、とうとうメディアデーを迎えてしまった。
メディアからサンダーとの延長契約について聞かれたウェストブルックは、「長い夏だったんだよ」と返答。自分の意思を明らかにすることなく、のらりくらりと質問をかわした。
「子供が生まれて、父親としてやることも多かった。ただ、以前も言ったように、俺はこのチームにいたい。このチームが大好きなんだ。メンバーも大きく変わって興奮しているよ。さあ、話題を変えようか」と彼らしいマイペースを崩さなかった。
One tough trio. #ThunderFWD @USCellular Training Camp pic.twitter.com/wOIbYr06cn
— OKC THUNDER (@okcthunder) 2017年9月26日
来年の夏にフリーエージェントの権利を得るウェストブルックだが、他チームへの移籍を示唆したことは一度もない。しかし球団からすれば、延長契約に応じないというだけで一抹の不安を覚えるのは当然だ。それでケビン・デュラントに去られているのだから。
ウェストブルックのサンダー愛は疑いようがない。昨年の夏に延長契約を結んだ際にも、チームへの愛情を惜しみない言葉で表現していた。ひょっとするとウェストブルックは、同じく来年フリーエージェントになるジョージがチームに長く残るかどうかを見極めた後で、球団から提示されたスーパーマックス契約に対する判断を下そうとしているのかもしれない。
今後はジョージ、それからアンソニーと日々コミュニケーションを取り合いケミストリーを構築していく。ウェストブルックが延長契約にサインするのは、超強力な『新ビッグ3』のポテンシャルと、3人が中心の体制を長く維持できると確信できた時になるのかもしれない。
球団はやきもきした気持ちを抱えながら、その時を待つしかない。