サンロッカーズ渋谷

オフェンスリバウンドで22-4、ポゼッションの勝利

サンロッカーズ渋谷vs京都ハンナリーズの第2戦。終盤まで2、3ポゼッション差の攻防が続く接戦となったが、オフェンスリバウンドで22-4と大きく上回り、セカンドチャンスポイントで26-6と圧倒したSR渋谷が混戦を制した。

セバスチャン・サイズがファーストプレーでデイヴィッド・サイモンからシュートファウルを誘発。これで強く当たれなくなった京都に対し、SR渋谷がインサイドを攻め立て先行した。

だが、京都はゾーンにしてサイモンの負担をなくし、そのサイモンが高確率でミドルシュートを沈めて繋いだことで主導権を渡さなかった。そして、第1クォーターだけで8つのターンオーバーを誘発するなど、オールコートやゾーンのチェンジングディフェンスが機能し、内海慎吾、松井啓十郎、ジュリアン・マブンガの連続3ポイントシュートで24-21と逆転した。

第2クォーターに入ると、ディフェンスがオフェンスを上回る守り合いの展開に。パスが通ればイージーシュートが生まれる、わずかな隙を見つけるが、互いにキャッチミスが続くなど、決定打に欠ける展開となった。

前半を終えて36-38、2点ビハインドのSR渋谷はオフェンスリバウンドで優位に立ちペースを握った。このクォーターだけで7本のオフェンスリバウンドを奪い、杉浦佑成やサイズ、チャールズ・ジャクソンがセカンドチャンスポイントに繋げて逆転した。

サンロッカーズ渋谷

サイモンが負傷するアクシデント

その後も全員がオフェンスリバウンドの意識が高いSR渋谷が、何度もポゼッションを渡さずに攻め続けてリードを保つ。

それでも、SR渋谷はファウルがかさみ、第3クォーターだけで10本のフリースローを献上するなど突き放すには至らなかった。

だが第3クォーター残り50秒、京都はサイモンがサイズのブロックを受けた際に膝を負傷し、その後プレーできなくなるアクシデントに見舞われた。

これでさらにインサイドで優位に立ったSR渋谷がオフェンスリバウンドで圧倒。マブンガに個で打開されるも常に2、3ポゼッション差でリードした。

そして、残り1分16秒、渡辺竜之佑が中村太地からボールを奪い、ワンマン速攻を沈め8点差としたところで勝負アリ。京都に粘られるも最終スコア81-75で逃げ切りに成功した。

サンロッカーズ渋谷

「オフェンスリバウンドが素晴らしかった」

京都の浜口炎ヘッドコーチは「オフェンスリバウンドの部分だと思います」と話し、具体的な数字も交え冷静に敗因を分析した。

「渋谷さんのオフェンスリバウンドはリーグ3位くらい。サイズ選手とジャクソン選手で平均10本くらいは取る。あとは渡邊君のオフェンスリバウンドのセンス。これはどのチームも注意してますが、その中で取るのは素晴らしいです。シュート本数が13本くらい違う。僕らのフィールドゴールの確率はリーグで3位で、ターンオーバーとオフェンスリバウンドを抑えながら、相手のシュートの本数が同じになればだいたい上にいく。それを目標にしていますが、今日は彼らのストロングポイントであるオフェンスリバウンドが素晴らしかったです」

浜口コーチが言うように、京都は22本のオフェンスリバウンドを奪われたことで、シュートアテンプト数で20本もの差が生まれた。フィールドゴールの成功率(49.1%-42.9%)、フリースローの本数(20-10)、ターンオーバー(11-16)で上回ったが、バスケがポゼッションゲームであることを痛感する試合となった。

一方、勝利した伊佐勉ヘッドコーチは「4クォーターの残り6分くらいから3分間くらい、野口(大介)と山内(盛久)、関野(剛平)と杉浦が繋いでくれたのが大きかったと思っている。最後、主力選手の足がフレッシュな状態でいけた。毎試合チームで勝っているイメージですが、格別にそういう思いがあったゲームでした」と、チーム一丸の勝利を強調した。

これでSR渋谷は11勝3敗。次節は同成績のアルバルク東京との首位攻防戦が待ち受ける。昨シーズン一度も勝てなかった相手を倒し、勢いに乗れるか。序盤の展開を占う大事な一戦を迎える。

11月17日のB1 9試合の結果
秋田72-81島根
SR渋谷81-75京都
横浜60-84川崎
新潟76-85宇都宮
三河71-72富山
琉球81-45滋賀
A東京85-63三遠
名古屋D83-73大阪
千葉76-81北海道