「僕のディフェンスは彼からすれば何の問題でもなかった」
2017年ドラフト全体38位で指名されたウォリアーズのジョーダン・ベルは、オレゴン大学でプレーした昨シーズン、所属地区の最優秀守備選手賞に選出された。守備とリバウンドには定評があり、ドレイモンド・グリーンのような選手に成長する可能性を秘めている有望株だ。
そのベルは、今夏UCLAでレブロン・ジェームズとピックアップゲームで対戦する機会に恵まれた。まだNBAでのプレー経験がないルーキーにとって、『生きるレジェンド』であるレブロンとのマッチアップは貴重な経験となる。それでも、今年のルーキーのアンケートで『ベストディフェンダー』部門2位に挙げられたベルが、レブロンには全く歯が立たなかったと『NBC Sports Bay Area』に語った。
「テレビで見るのと、実際に対戦するのとでは段違い」とベルは言う。
ベルが最も驚いたのはレブロンのスピードだった。「あれだけのサイズがあって、あんなに素早く動くなんてクレージーだ。しかも頭も良い。マッチアップした時点では抜かれることはないと思ったんだ。レブロンは突っ立っていただけで、僕は良い間合いを取っていた。結局、抜かれたわけじゃないけど、あれだけのスピードは予期していなかった。身体をかがめていれば別だけど、直立状態からあれだけ機敏に動ける選手を見たことがない」
「良いディフェンスをしたと思うけど、それでも決められた。身体で止めにいってやられたわけじゃない。3ポイントラインから僕の頭越しにフェイダウェイを決めたんだ。僕のディフェンスは彼からすれば何の問題でもなかったのさ」
ベルが今シーズンのローテーションに入れるかどうかはトレーニングキャンプ、プレシーズンでの結果次第。NBAの舞台で活躍するにはまだ多くのハードルがあるが、それだけに開幕前にプライスレスな体験ができたと言える。将来リーグトップクラスのディフェンダーに成長できた暁には、きっと1年目の夏に味わった屈辱と驚きを振り返ることだろう。