負けても「次は勝とうという気持ちだけがあります」
横浜ビー・コルセアーズは開幕からここまで5勝6敗、まだ負けが先行しているものの、Bリーグになってからの過去3シーズンは立ち上がりに大型連敗を喫したことでシーズンを通して苦戦しており、それを考えればまずは無難なスタートを切ったと言える。
前節の滋賀レイクスターズ戦、初戦を落として連敗が3となったが、第2戦に勝って悪い流れを止めた。72-85で敗れた第1戦の後、橋本尚明はフィールドゴール成功率37.3%(75本中28本成功)というシュートタッチの悪さを指摘されるも、敗因はディフェンスにあったと語っていた。
「最初から自分たちの流れが作れていなかった。ディフェンスが良くてちゃんとリバウンドが取れていたら、ブレイクとか速いバスケットもできて、もっとリズム良くシュートも打てたと思います。そこがスコアできなかった理由です」
それと同時に、負けた後のチームの雰囲気が昨シーズンとは違うことも強調した。
「ホームでこういう負け方をして、前は名古屋Dに連敗しましたが、それでも僕たちはネガティブにはなっていません。あと50試合もあるのに、ここで負けてネガティブになって落ちていくのが昨シーズンの雰囲気でした。負けた後の練習もそんなに良い雰囲気ではなかったのですが、今は『次は勝とう』という気持ちだけがみんなにあります」
「課題を修正したら絶対に勝てるという自信もあります」と言い切った橋本の言葉通り、第2戦はディフェンスの強度を40分間保つことで主導権を握り続け、79-58で快勝している。
「一気に乗れるようなプレーをしたい」
横浜はこれまで主力を務めたベテランを一挙に放出して新しいチームとなり、そのチーム改革でチャンスを得た一人が橋本だ。昨シーズンは先発わずか9試合、起用法も定まらずに苦しんだが、今シーズンはここまで11試合中10試合で先発を務め、プレータイムも20分と倍増している。
「昨シーズンは本当に苦しかったんですけど、今は役割がしっかりしています。ディフェンスからチームに流れを持ってきたり、アグレッシブなプレーをしてチームにエナジーを与えることが仕事。持ち味はディフェンスとドライブなので、その仕事は今もできていると思います」
今シーズンの横浜は「まずはディフェンスで頑張る」というチーム。橋本もそのディフェンスには自信を持ち、特に今シーズンは「相手のポイントガードには自分が付きたい」と直訴したそうだ。「ガードがゲームメークして、ピック&ロールを使うことが多くて、一番スコアに繋がるポジションです。だからまずはそこを潰したい。僕はそこに自信があるので今シーズンの始めに、ポイントガードには自分が付きたいと言いました」
「チームも観客も一気に乗れるようなプレーを」
攻撃を司るポイントガードを潰せば相手のリズムを狂わせることができる。橋本は「そういうスタッツには表れないところも見てほしい」と話す。
「僕は会場が沸くようなトリッキーなプレーはできませんが、チームも観客も一気に乗れるようなプレーをしたい。それはディフェンスでもできるし、泥臭いプレーだったり、ルーズボールだったり。そういうところを見てほしいですね」
以前の取材で、チームメートの生原秀将も橋本のディフェンスに信頼を寄せていると話していた。それを本人に伝えると「そうやって陰で言ってくれるのはうれしいですよ。表では言ってくれないから」と笑顔を見せた。
「明日ジュースでも買ってやろうかな。もっと言ってくれたらランクは上がっていきます。甘えるとダメやから最初はジュース。次にハンバーガーぐらいかな」
どうやらチームの雰囲気の良さは本物だ。あとはこの雰囲気を継続させ、ディフェンス重視のバスケを突き詰めて勝ちを重ねていけばいい。新生ビーコルは楽しみなチームとなっている。
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— バスケット・カウント (@basket_count) November 6, 2019