ゴードン・ヘイワード

悪夢のケガを負った会場で完全復活のパフォーマンス

ゴードン・ヘイワードは2010年にジャズに加入し、7シーズンでNBAオールスター選手へと成長した。2017年夏にセルティックスへの移籍を決断。しかし、タイトルを目指したキャリアの第2章が幕を開けたところで、悲劇に見舞われた。2017-18シーズン開幕戦で左足首の脱臼、脛骨骨折という重傷を負ったのだ。

結局、このシーズンを棒に振り、昨シーズンに復帰するも長期欠場によるプレー感覚のズレ、またケガをするのではないかという恐怖心に苦しんだ。消極的なプレーに終始してしまう試合もあり、彼自身が「ダイヤモンドのような日もあれば、ただの石ころのような日もある。石ころのような日が続くこともね。浮かれすぎても、沈みずぎてもダメなんだ」と悩みを語っている。

だが、ヘイワードはついに『悪夢』を振り切ったのかもしれない。11月5日、敵地でのキャバリアーズ戦でフィールドゴール20本中17本成功の39得点、さらには7リバウンド8アシストを記録。2年前に大ケガを負ってしまった会場でキャリアハイに並ぶ得点をマークし、119-113での勝利の立役者となった。

もっとも彼は「ケガのことは頭になかった。しばらく考えてもいなかったし、できるなら聞かないでもらいたい」と淡々とコメントした。

今年のオフはトレーニングを制限する必要もなく、万全の準備を整えて迎えた開幕から6試合で平均20.3得点、7.5リバウンド、4.3アシストとオールラウンドな活躍を見せている。

セルティックス加入から2シーズンは満足のいく仕事ができなかったが、今シーズンのヘイワードは、期待に応えるパフォーマンスを続けている。あれから2年、クイックン・ローンズ・アリーナでの『悪夢』にケリを付け、ヘイワードは再スタートを切った。