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ウェイドほどの選手でも『キャリアの幕引き』は難しい

NBA選手になって15年目を迎えるユドニス・ハスレムには夢がある。それは、同じく15年前にヒートでプロキャリアをスタートさせ、その後の13年間をチームメートとして過ごしたドウェイン・ウェイドとともに『最後の花道』を飾ることだ。

ウェイドは2017-18シーズン中にブルズとの契約最終年をバイアウトして、フリーエージェントになることが濃厚だ。その後は同じ2003年ドラフト組のレブロン・ジェームズと再び手を組むか、もしくはヒートに復帰するか、それとも優勝を目指し他の強豪に移籍するか……様々な憶測が飛び交っている。

そんなウェイドについて以前にも「ヒートに戻ってくればいい」と発言していたハスレムは今回、『Palm Beach Post』にウェイドの去就についてこう語っている。

「彼は最高のアスリートであり素晴らしいチームメートで、僕は彼を兄弟のように考えている。僕たちのキャリアはファイナルラップに入っている。ドウェインにはどういう形であれ、幸せな形でキャリアを終えてもらいたい。それがマイアミなら良いね。ただ、大事なのは後悔することなくキャリアを終えてもらうことだ」

ハスレムとウェイドはかつて「一緒に引退しよう」と話し合ったそうだ。「心から実現させたい。でも、時に計画は変わるもの。もしそうならなくても、僕たちの関係は変わらない」

ハスレムが言うように、優勝3回、オールスター選出12回、得点王、オリンピック金メダル獲得(2008年)など引退後は確実にバスケットボール殿堂入りを果たすであろうウェイドには、相応しい幕引きが用意されるべきだ。しかし、それはウェイド自身が「NBAでやり残したことがない」と感じた時のこと。ブルズとのバイアウト成立後、ウェイドは優勝を目指せるチームと契約することを第一に考えるだろう。

ハスレムはヒートでロスター枠を確保しているが、戦力というより精神的な支えという立ち位置。まだ第一線で実働できるウェイドとは状況が異なる。盟友ハスレムの「一緒に引退したい」という夢にウェイドが応えるのは難しいと言わざるを得ない。

ではもう一人の盟友、レブロン・ジェームズと再び組むのだろうか? キャブズではロスター枠に入るのが難しそうだ。シューティングガードが充実しているキャブズが、主力の誰かを解雇してまでウェイドと契約するだろうか。どのチームもウェイドの経験は重宝するだろうが、ロスター枠を空けるのは簡単ではない。バイアウトでブルズからの年俸が入ってくるウェイドは、ベテラン最低保証額の年俸でも受け入れるだろうが、望みどおりのオファーがあるとは限らない。

ハスレムが願うように「後悔することなくキャリアを終える」ことはできるのだろうか。ウェイドほどの選手にとっても、難しい課題であることは間違いない。