千葉ジェッツ

セカンドユニットの活躍が光り、前日の借りを返す

千葉ジェッツが京都ハンナリーズをホームに迎えた第2戦に88-61で勝利した。

勝利した大野篤史ヘッドコーチが「誰が出てもエナジーを持ってコートで戦う姿勢が見えたので良いゲームだったと思う」と試合を振り返ったように、千葉はセカンドユニットメンバーが流れを変える活躍を見せた。

まず、第1クォーター残り約4分でコートに入った原修太がディフェンスマインドを注入した。マッチアップするジュリアン・マブンガに対し、前線からプレッシャーをかけて自由にプレーをさせず、ポストプレーに対しても身体を張って当たり負けしなかった。

原がマブンガとのマッチアップを制したことで、京都のオフェンスは停滞。千葉はチーム全体のディフェンスの強度が上がり、アウトサイドからタフショットを打たせては、トランジションバスケに持ち込む得意な展開で突き放していった。

さらに、コー・フリッピンが得意のドライブや3ポイントシュートを沈め、藤永佳昭も持ち味のディフェンスを披露し、セカンドユニットが機能。第1戦では前半だけで17得点を奪われたマブンガを2得点に封じ、速攻から8点、セカンドチャンスポイントで5点を挙げた千葉が前半を39-25とリードして折り返した。

第3クォーターに入っても千葉のペースが続く。富樫勇樹が速いボールプッシュから自ら3ポイントシュートを決めると、続くポゼッションでもステップバックの3ポイントシュートを沈めた。

ディフェンスの強度を上げすぎたせいもあり、約5分でチームファウルが5に到達し、フリースローで失点して追い上げられる場面もあった。それでもディフェンスの強度を落とさず、自分たちのバスケットを遂行することで主導権を渡さなかった。

千葉ジェッツ

セカンドユニットを称え「層が厚い」

2桁のリードを維持して最終クォーターを迎えた千葉は、その後も攻守で京都を圧倒する。ジョシュ・ダンカンがインサイドでイニシアチブを取り、原がディフェンスで、フリッピンはドライブでチームに好影響を与えた。そして、残り約4分半、藤永のスティールからマイケル・パーカーの速攻で75-55としたところで勝負アリ。すでにチームファウルが5に到達していた京都は、早々にマブンガとデイヴィッド・サイモンを下げて、白旗を挙げた。

敗れた京都の浜口炎ヘッドコーチは「千葉さんがしっかりした実力を出したゲームだったと思います」と、コメント。

また、「原君がすごく身体を張って頑張っていましたし、藤永君も素晴らしかった、コー君もアグレッシブにやっていた。ベンチプレーヤーがああいう活躍すると、主力も頑張るでしょう。そういう意味では層が厚い」と、セカンドユニットのパフォーマンスとチームの総合力を称えた。

一方、勝利した大野コーチは試合には勝利したものの、「昨日と今日のゲームプランは何も変えていませんでした。だけどゲーム展開が違うということに、彼らはもっと気づかないといけない」と、厳しい口調で語り、勝って兜の緒を締めた。

前日にラスト0.4秒の逆転負けをくらった千葉だったが、セカンドユニットの活躍もあり大勝を収めた。ディフェンスとトランジション、千葉の理想とする展開を体現しての勝利となり、今後の上昇に繋がる試合となったはずだ。

11月3日のB1 7試合の結果
富山64-85琉球
島根53-87川崎
横浜79-58滋賀
新潟71-60名古屋D
三遠70-87大阪
三河89-91SR渋谷
千葉88-61京都