求めていたプレータイムを得て躍動した長谷川智也(サンロッカーズ渋谷)、理想のスタイルが垣間見え「光は見えた」

2017/09/02
Bリーグ&国内
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文=丸山素行 写真=鈴木栄一

ディフェンスから主導権を握り前半をリード

アーリーカップはチームにとって現時点での成熟度を測る、そして新加入選手にとってはファンの前で自分の存在を知らしめる良い機会だ。シーホース三河からサンロッカーズ渋谷に移籍した長谷川智也にとって、昨日のアルバルク東京戦はまさにそんな試合となった。

「3週間くらい前に韓国でやったのでデビュー戦とは考えていませんでしたが、日本でやるのは初めてだったので気合は入りました」と言うように、試合序盤から長谷川のアグレッシブなプレーは目立った。腰を低く落とし、激しく粘り強いディフェンスでA東京を苦しめた。

その姿は三河でプレーしていた頃よりも生き生きとしているように見えた。「自分がやらなきゃいけないという自覚があるので、そう映ったのかもしれないですね」と長谷川。

移籍の理由は単純明快、プレータイムを求めてのことだ。日本代表メンバーを多数擁する三河では先発10試合、平均13.7分の出場時間しか得られなかった。

新天地のSR渋谷ではさっそく先発出場の機会を得て、両チーム合わせて最長となる30分の出場を果たし、少ないシュートチャンスをしっかり得点につなげた。「3ポイントは警戒されていたので1本しか打てなかったんです。でもドライブから自分でフィニッシュしたり、仲間に良いパスを送ることはできました」。9得点2アシスト1スティールという上々の内容だった。

「もったいなかった」最終クォーターの失速

それでも試合には67-88で敗れている。ただ、最終スコアだけを見るとA東京の圧勝だが、そういうわけではない。前半は35-33とSR渋谷がリード、むしろペースを握っていたのだ。それでも後半に入ると足が止まり、我慢の時間帯で辛抱できずズルズルと離された。

「チームで悪い流れの時にどれだけ我慢できるかですね。やっぱり我慢するにはディフェンスだと思うんです。そこで僕らはディフェンスをやって走るというのを目標にしてるので、そこを徹底しなきゃいけないと思います」

ディフェンスが機能し、前半を33点に封じ込めたSR渋谷だったが、最終クォーターだけで32点を奪われた。「あそこのポイントで、『もっとこうやろう』ってハドルを組んでできたんじゃないかって思います。もったいなかったな、って」

前半のパフォーマンスを1試合を通してできるようになれば……。ただ、まだチームは始動したばかり。レギュラーシーズン開幕までにいくらでも向上させられる。だから長谷川は前向きだ。「見てる人たちにとってはエネルギーがあって、みんなでハッスルして面白いチームなんじゃないかなって。『光』は見えたのかと」

序盤からエネルギッシュに飛ばした長谷川は「正直めっちゃ疲れてます」と素直に話す。だが、その表情は清々しいものだった。パートタイムの10分ではなく、先発出場での30分。求めていたプレータイムを得て、力を出し切った末の疲労と充実感こそ、彼が求めていたもの。確かに『光』は見えたようだ。