ルカ・ドンチッチ

「絶対にすごいチームになれる」という自信

マーベリックスはペリカンズ相手に123-116で勝利し、実に15年ぶりとなる開幕2連勝を飾った。この試合で主役を演じたのは昨シーズンの新人王、20歳のルカ・ドンチッチだ。38分のプレータイムで25得点10リバウンド10アシストのダブル・ダブルを記録してチームを勝利に導いた。

ドンチッチは「開幕前に僕たちはすごくよく話し合ったんだ。そのおかげで『絶対にすごいチームになれる』という自信を持って開幕を迎えられた」とチームの好調の理由を語る。「ペリカンズは難しい相手だったし、チームが結束して戦ったおかげで勝てたことがすごくうれしい」

実際、マブスは第1クォーターに41失点と立ち上がりでつまづいたが、その後はハイペースな打ち合いを演じながらも第2クォーターと第4クォーターの失点をそれぞれ23に抑えた。指揮官リック・カーライルも「パニックにならずチームでディフェンスができたことで、ウチのゲームになった」と、若いチームの戦いぶりを評価した。

もっとも、混戦を勝ち切ることができた最大の理由は、やはりドンチッチというタレントが輝いたからで、カーライルも「NBAでの2シーズン目で、より冷静に、自信を持ってプレーしている」とその成長を頼もしげに見ている。

ドンチッチの強みはプレーの多彩さだ。この試合で3ポイントシュートは9本中3本成功と、必ずしもシュートが当たっていたわけではない。それでもステップバックスリーを打つことで相手ディフェンスを外に引き出しては、ドライブで仕掛けて抜き去る。ヘルプに来る相手の動きを読んで、かわして打ったり身体をぶつけて打ったりと多彩なフィニッシュで得点を重ねた。

ドンチッチは開幕戦の34得点に続きスコアラーとして結果を出した。長期のケガから復帰したクリスタプス・ポルジンギスも24得点を挙げ、ここからもっと調子を上げていきそうだ。デロン・ライトやセス・カリー、ジェイレン・ブランソンと脇を固める選手も堅実に結果を出している。ドンチッチが言う「絶対にすごいチームになれる」の基礎は出来上がっているように見える。

「僕たちの目標は1試合1試合で成長していくこと。その先にプレーオフ進出を成し遂げたい」とドンチッチは語る。マブスは2001年から12シーズン連続でプレーオフに進出し、2011年には優勝も果たしているが、その後の7シーズンでプレーオフ進出は3回のみで、いずれも1回戦敗退。この3シーズン連続でレギュラーシーズンの勝率が5割を切り、プレーオフから遠ざかっている。

それでも、ドンチッチとポルジンギスのデュオはチームの明るい将来を感じさせる。彼らの目論見どおりに物事が運ぶかどうか、マブスの今後に注目したい。