「カンファレンスで1位を狙える力を持っている」
今オフに大阪エヴェッサは、チーム初のチャンピオンシップ出場を実現すべく積極的な補強を実施。その象徴と言える存在がアイラ・ブラウンだ。強靭なフィジカルと跳躍力を生かし、攻守にわたってダイナミックなプレーを見せるブラウンは、リーグ有数の帰化選手。このアドバンテージを存分に生かすべく、大阪はアーリーカップにおいて外国籍選手2人と彼を同時起用する実質『オン3』のラインアップを積極的に試した。
大阪躍進のキーマンであるブラウンは、「主力が新しいメンバーばかりなので、慣れるのに時間はかかる。ただ、コンビネーションは本当に良いものになると自信を持っている。それに僕らは大半のチームよりサイズで優位になる。カンファレンスで1位を狙える力を持っている」と、チームの可能性に大きな手応えを感じている。
ここ数年、ブラウンは4番ポジションを担っていた。しかし、外国籍選手2人と一緒にプレーすることで3番ポジションでのプレーも増えることになる。「3番については、まだまだ適応していく必要があるね」と語る一方で、過去にプレーしていたこともあって不安はない。
「これまでにbjリーグ時代の富山で3番と4番の両方でプレーしていた。オフェンスでもインサイド、アウトサイドの両方でプレーできる。今は、(NBL時代の)日立でジョシュ・ハイトベルト、(竹内)譲次と一緒にプレーしていたような感じだ」
「みんなをうまくオフェンスに絡めていきたい」
実質『オン3』をチームが多用するとなれば、当然のようにプレータイムは増えていく。37歳のブラウンにとってはタフな状況となるが、「人生は簡単なものではないからね。だから、タフな日程でプレータイムが増えても準備はできている。よりスマートにプレーして、しっかり身体のケアをするだけだよ」と不安に思うこともない。
そして新戦力として大きな期待を受けているが、「自分自身でプレッシャーをかけることはない。最も大切なことはチームメートを信頼すること。あとは試合に勝つことを考えるだけ」と自然体でいる。
個人としては、スタッツを残すよりも、チームの潤滑油的な存在となることを意識する。「効果的なプレーをすることを心がけている。みんなをうまくオフェンスに絡めていきたい。そして、オフェンスリバウンドをより狙いに行く」
また、キャプテンを務めることには「声をどんどん出して強いリーダーシップを発揮していきたい。練習からチームを引っ張る。しっかりコミュニケーションをとっていくのは新しいメンバーばかりのこのチームにとって本当に価値があること」と意気込んでいる。
古巣、琉球とは「対戦するのを楽しみにしている」
ちなみに、ブラウンの古巣である琉球ゴールデンキングスと大阪は、bjリーグ時代から激しい戦いを繰り広げていた関係にある。「ライバル関係の歴史については詳しくは知らない」と言うが、彼にとっても琉球は特別なチームだ。
「僕にとっては古巣ということでライバルになる。同じカンファレンスであり、地区首位になるために倒さないといけない。どんな相手にも全力で立ち向かうが、その中でも意識する相手であることは間違いない。対戦するのを楽しみにしている」
今シーズン、大阪が躍進を果たすためには新加入の多いチームがうまくケミストリーを構築できるか。3番ポジションを担うブラウンの役割は大きなものとなる。
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