ニック・ファジーカス

「ここからチームを作ることが大事」

昨日、川崎ブレイブサンダースは宇都宮ブレックスとの先出し開幕戦を78-57で勝利した。

前半は最大でも5点しか点差の離れない拮抗した展開が続いたが、篠山竜青のゲームメークが冴え、ニック・ファジーカスが高確率でシュートを決め続けたことで後半に突き放した。

チームハイの20得点を記録したファジーカスは「新しい選手、ヘッドコーチを迎え、今までとは違う新しい川崎のチームだと証明したかった。今日はそれが証明できた」と感想を語る。

今シーズンの川崎は長らく指揮を執った北卓也がGMへと転じ、アシスタントコーチだった佐藤賢次がヘッドコーチに昇格した。また、これまでのルーキーを育てる育成主体から路線変更し、他チームで主力を務めた大塚裕土と熊谷尚也を獲得するなど、大きな変貌を遂げた。

ファジーカスが言うように、これまでとは違う姿を見せて宇都宮に快勝したが、「良いスタートが切れたが、これは60試合中の1試合。ここからチームを作ることが大事」と、勝って兜の緒を締めた。

また、昨シーズンは機能しなかった、2人の外国籍選手と同時に帰化選手を起用する、いわゆる『オン3』が昨日の試合では威力を発揮した。ファジーカスが「自己中心的ではない選手」と称するマティアス・カルファニ、ジョーダン・ヒースとの連携についても「楽しめている」と手応え十分の様子。

「2人ともチームをまず最初に考える選手。パスも出すし、リバウンドも取るし点も取れる。すべてをこなせる選手で、今までの川崎にいなかったタイプだ。彼らがハマればこのチームはもっと強くなるし、強い川崎になるためには彼らが絶対に必要になる」

ファジーカスを含めた3人のビッグマンは、それぞれ2桁リバウンドを記録した。宇都宮の強みであるリバウンドで上回ったことも勝因の一つだった。