写真=Getty Images

ターゲットはレブロンとポール・ジョージ!?

球団社長にマジック・ジョンソン、GMにロブ・ペリンカが就任して以降、レイカーズは明確な青写真とともに指揮官ルーク・ウォルトンのチーム作りを支えている。

地元出身のロンゾ・ボールをドラフト全体2位で指名するため、生え抜きのディアンジェロ・ラッセルをネッツにトレードして正ポイントガードの座を空けた。この判断により、2017-18シーズンも若手中心の『ヤング・レイカーズ』に経験を積ませ、ゆくゆくはブランドン・イングラムとボール中心のチームにするプランをチーム内外に示してみせた。

また、ペリンカとジョンソンは、決して焦らずに事を進めようとしている。

ロサンゼルス出身で、レイカーズと相思相愛と噂されるポール・ジョージはその好例だ。ジョージがフリーエージェントになる来オフに移籍する意思をペイサーズに伝えた際には、レイカーズは1年前倒しで獲得に動くかと思われたものの、ペリンカとジョンソンはトレードで有望な若手を放出しようとはしなかった。それもこれも、すべては2018年の夏に思い描いている大補強に向けての布石である。

先日『The Dan Patrick Show』に出演したペリンカは、レイカーズが推進するプランをこう説明した。「名門復活に向けマジックと私が考える最終プランは、2018年7月に2選手とマックス契約を結べるだけのキャップスペースを確保すること。この計画通り、1人ないし2人のスーパースター選手を来年夏に迎え入れたい。そしてスター選手と、若手を中心とするチームを作る。そうなれば、我々はスター選手と若手の両方でベストメンバーを集められる」

レイカーズが来オフ獲得に動く選手は、先述したジョージ、それから同じく来年フリーエージェントになるレブロン・ジェームズの2人だ。

もちろん、両選手がレイカーズに移籍する確約はない。ペイサーズからサンダーにトレードされたジョージは、熱狂的で、チーム愛に溢れるオクラホマシティのファンに心を動かされ、チームメートとなった『ミスター・トリプルダブル』ことラッセル・ウェストブルックとのプレーに可能性を感じ、サンダーと再契約する可能性もある。

レブロンもまた、カイリー・アービングを含む大型トレードによりキャバリアーズの戦力を一気にアップグレードできれば、地元に骨を埋めることを決断するかもしれない。

もっとも、ペリンカの思惑が外れたとしても、レイカーズは別のスーパースターの獲得に動けばいい。そもそも、1年後の明確なプランがどこまで実効性のあるものかは分からない。わずか12カ月間であっても、予想だにしていないことが起こるのがNBAでもある。現時点では移籍の可能性がないと言われていても、球団、ヘッドコーチとの対立から市場に出てくるスーパースターもいる。

ただ、どんな事態になろうとも、ペリンカとマジックのレイカーズは、スーパースター獲得に向け、すでにどのチームよりも入念な計画を用意していることだけは確かだ。