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新シーズンのディフェンスの課題を解消できるか

今オフ、NBAで最も戦力をアップさせたティンバーウルブズだが、アンドリュー・ウィギンズとカール・アンソニー・タウンズがチームの未来を背負う逸材だという評価に変わりはない。

2018年に制限付きフリーエージェントになる22歳のウィギンズは、『Sports Illustrated』に対し「自分は間違いなくマックス契約に相応しい選手」とコメントしている。ウィギンズは最大でウルブズと5年1億4800万ドル(約164億円)の大型契約を結ぶことが可能だ。

今オフはサラリーキャップに余裕があるため、ウルブズは大がかりな人員整理を行なわずともジミー・バトラー、ジェフ・ティーグ、ジャマール・クロフォードといった実力者を獲得できた。だが、1年後にはウィギンズの契約問題に直面し、2019年夏にはタウンズも制限付きフリーエージェントになるため、今後は今後1年ごとに慎重な判断をしなければならない。

それでも、ウィギンズの契約に限って言えば、マックス契約を提示できるかどうかは本人次第だ。昨シーズンはキャリアハイの平均23.6得点、3ポイントシュート成功率でも自己ベストとなる35.6%をマークするなど、若手の中ではNBA屈指の攻撃力を持っている。しかし、ディフェンスとなると、まだまだ荒削りな感は否めない。

昨シーズンのデータによれば、ウィギンズがベンチに下がった時間帯での100ポゼッションあたりの平均失点が104.8だったのに対し、ウィギンズが出場した時間帯での100ポゼッションあたりの平均失点は110.4で、その差は実に5.6点。これでは指揮官トム・ティボドーの信頼は得られないばかりか、試合終盤に1、2ポゼッション内での展開を迎えた場合、ウィギンズの起用を躊躇う可能性もある。2017-18シーズンで守備の改善が見られなければ、希望するマックス契約での再契約は難しいかもしれない。

2014-15シーズンの新人王にとって、来シーズンは真価を問われるシーズンになりそうだ。