文=丸山素行 写真=FIBA.com

堅守とチームバスケットで韓国を寄せ付けずベスト8進出

女子U-19ワールドカップ、グループリーグを全勝で1位通過した日本は、ベスト16で韓国と対戦。序盤からペースを握るとすべてのクォーターで韓国を上回り、86-47と大勝した。

韓国に3ポイントシュートで先制を許すも、赤穂ひまわりのパスカットから藤田歩の速攻が決まり逆転。韓国に強引な1on1からタフショットを決められるも、オフ・ザ・ボールの動きから赤穂がイージーシュートを立て続けに沈めて上回る。赤穂は第1クォーターだけで10得点を挙げる活躍を見せた。

22-18とリードして迎えた第2クォーターは、強固なディフェンスから点差を広げる。無用なヘルプに行かず1対1で相手を守り切り、タフショットを誘発。リングに近づけない韓国のシュートはリングに弾かれ続け、約5分間ノーゴールとなった。

オフェンスではドライブからのキックアウトや、逆サイドへのパスが有効で、韓国ディフェンスを翻弄。日本は笠置晴菜の連続3ポイントシュートで点差を2桁に乗せ、シュートセレクションの良い攻撃を展開した。馬瓜ステファニーがオフェンスリバウンドからバスケット・カウントを決めるなど、インサイドでも日本がアドバンテージを握った。

後半に入っても気を緩めることなく勝ち切る

第2クォーターで韓国をわずか7点に抑え、41-25で前半を終えた日本は、後半に入っても攻守で相手を上回る。

セカンドユニット主体のメンバーになってもディフェンス力は落ちず、攻め手のなくなった韓国は無理な体勢からのシュートを強いられた。点差が離れても集中力を切らさない日本はスクリーンアウトも徹底し、セカンドチャンスを作らせず速攻につなげていく。

栗林未和がインサイドを制し、オフェンスリバウンドからの得点やオフェンスの楔となり、チームを活性化させた。その後も出てくる選手が自分の役割をしっかりと果たし、12人全員得点で韓国から完全勝利を収めた。

栗林が8得点10リバウンド4アシストと存在感を示し、赤穂と佐坂樹がチームハイの12得点を記録した。また1試合で6ファウル(韓国24)ということが、ディフェンスが機能していたことを物語っている。そして、11人がアシストを記録し26アシストという数字も、チームプレーの充実度を示していた。

韓国に勝利した日本はベスト8に進出。休養日を挟んで28日にスペインと対戦する。