マルク・ガソル

「若い世代、子供たちの良いお手本でいないと」

バスケワールドカップは、スペインが決勝でアルゼンチンを95-75で下して幕を閉じた。

スペインにとっては2度目のワールドカップ制覇。今回の代表チームをベテランとして引っ張ったビッグマンのマルク・ガソルは、14得点7リバウンド7アシストで勝利に貢献。大会を通じて平均14.4得点、5.5リバウンド、4.1アシストの大活躍で、大会ベスト5にも選出された。

ラプターズでキャリア初優勝を成し遂げてからは、慌ただしい日々だった。34歳という年齢を考えても、肉体的、精神的に相当な疲れが溜まっているに違いない。それでもガソルは、ワールドカップ優勝後の会見で「良い3カ月になったよ」という冗談で周囲を和ませた。

決勝の前にガソルは、次の世代にバトンを渡す役割を自覚しているとコメントしていた。優勝後にも「若い世代に良い影響を与えられる。きっと子供たちも、自分たちのようになりたいと思ってくれる。だから、良いお手本でいないといけないね」と最高の笑顔を見せた。

次の国際舞台は、1年後の東京オリンピック。ガソルはオリンピック出場を明言しなかったものの、ワールドカップ出場は最後になる可能性が高い。

「ここまでキャリアを歩むと、いろいろな大会に出場したい意欲はあっても、どうなるかは誰にも分からない。だから約束はできないね。ただ、年齢のことなんかを考えても、これが僕にとって最後のワールドカップになるだろう。最後のワールドカップをチャンピオンとして終わることができたのは、非常に稀なこと」

NBA優勝に続いて、ワールドカップで金メダルを獲得した2019年の夏は、ガソルのキャリアハイライトの一つになった。