[インターハイ2017・プレビュー]福岡第一(福岡)井手拓実&松崎裕樹「去年よりも良い結果が残せると思っている」

2017/07/28
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取材・写真=古後登志夫

井手口孝監督は今のチームを評して「スピードだけならアジアのこの年代では一番」と語った。ディフェンスから走るトランジションバスケットで昨年はインターハイとウインターカップを制覇。昨年の主力の多くが卒業したが、『福岡第一のバスケット』は一貫して継続されている。キャプテンとしてチームを引っ張る井手拓実と、昨年は1年生ながらスコアラーとして活躍した松崎裕樹に意気込みを聞いた。

「今年はスタート全員が2桁得点できる力がある」

──インターハイが近づいてきましたが、今のチームの出来はどうですか?

井手 スピードのあるチームで、今の時期としてはとても良い感じに来ています。トランジションのバスケは日頃の練習からやっていますし、この前の台湾遠征ではその成果が出たので、自信になりました。

松崎 九州大会の決勝でも、前半で走り勝ったイメージがあります。台湾遠征でもブレイクが1試合目から最後の試合まで出たので、そこの体力やスピード感はアジアでも通用すると思えるようになりました。個人としてはまだ調子の波があります。ただ、去年みたいに爆発的に点を取ってくれる選手はいなくても、今年のチームはスタート全員が2桁得点できるぐらいの力があります。誰か一人がダメでも、他の4人やシックスマンが助けてくれるので、そこが今年の強みだと思います。

──全九州大会でも、チームバスケットができていました。日々の猛練習の成果ですか?

井手 練習ではパスの出し方、もらい方など細かいところまで指摘されます。あとは練習の切り替えだったりも細かく言われます。常に頭を使って意識していないと練習にならないぐらいで、毎日の練習から相当なプレッシャーの中でやっています。

──そんなチームのキャプテンは責任が重くて大変ですよね。先生から怒られることも多いと思います。

井手 怒られたらめちゃくちゃヘコみます。でも、そういう時はもう一人のキャプテンである小野(絢喜)だったりチームメートが励ましてくれます。自分ももちろん他のみんなを励ましています。本当にヘコんだ時は兄に連絡しますね。日体大にいる兄は3年間経験しているので、アドバイスをもらって次に生かすようにしています。ヘコんでも次の日まで引きずったらダメなので、切り替えています。

「一つのチームとして戦う気持ちが出てきました」

──松崎選手は去年のチームでも先発でした。去年と比べて変わった点は?

松崎 去年は1年生というのもあったし、走るだけで点を取っていました。去年一番経験させてもらったのは自分なので、大事なところとで点を取れと先生からは言われています。去年はピックを使った攻めがほとんどなかったのですが、今年は増えてきました。あとは自分に寄ってくることが多くなるので、そこから周りを見てパスをさばいたり。去年はさばいてもらう側だったのが、今年はさばく側に変わりました。まだ見えてないところが多いので、そこは課題です。

井手 今年はバム(バム・アンゲイ・ジョナサン)以外の4人が誰でもそういうプレーをするので、それも特徴です。もちろん大事な場面は裕樹になりますけど。

松崎 去年は(重冨)周希さんと友希さんが圧倒的にリーダーシップを発揮してくれたので良かったんですけど、今年はまだ経験も浅い中、最初はみんな引いてやっていました。それが今は、自己主張はそれぞれあるんですけど、みんなで合わせるというか、一つのチームとして戦う気持ちが出てきました。強いチームにエースがいたとしても、1人ではなく5人で守るという考えです。そういう意味でも、攻めも1人じゃなくてみんなでスペーシングをしたりして。寄ってきたら合わせる感じでやっています。

──みんな仲が良くて励まし合っているから、結束が強くなってチームが成長してきた?

井手 練習以外のところでも、上級生とか下級生とかに関係なく仲が良いです。コート内では分からないことを応援の声で気付かせてもらったり、そういうことが試合に出ていると思います。結束力はかなり上がってきたと感じます。

松崎 僕もリーダーシップを取るというか、引っ張ることを意識しています。チームが点を取れなくなった時とか、相手にやられて気持ちが落ちる時とかに自分が行くという積極性だったり、もっと単純に声を出すとか。今年、拓実さんと絢喜さんの次に出るガードが1年生なので、そこで経験が少ない分、下級生主体のメンバーになった時は自分がリーダーシップを取ってフォーメーションもガードに「次はこれをしよう」、「こういう時はこれをしよう」という指示が出せるようになりました。そこは去年との違いですね。

井手 自分もそうです。去年からずっと、先生から声を出せと指摘されていました。今年は怒られると落ち込んでしまう選手が多いので、そういう時に自分が声を出して周りのモチベーションを上げたり、チームの雰囲気を良くしようと考えています。それができないと試合中も流れが良くならないので。悪くなった時こそ自分が声を出してディフェンスを頑張るようにしています。

「僕が自信を持っていないとチームにも自信が付かない」

──インターハイの目標はもちろん優勝だと思いますが、そのための強みは何でしょう?

松崎 自分たちは走ることが一番の武器ですけど、ドライブキックの3ポイントシュートも精度が上がってきました。バムは身体が強くなって、台湾遠征でリバウンド王になったりしました。そのリバウンドに対する信頼があって、3ポイントも思い切り打てるようになっています。インターハイは暑さもあって体力勝負でもあります。自分たちは走り込みしているから、最後まで走り続ける自信があります。

──前年王者、優勝候補としてインターハイに臨むわけで、注目度は去年の比ではないと思います。プレッシャーは感じますか?

松崎 2連覇を考えるとプレッシャーにもなりますが、去年のチームより良い結果が残せると思っています。台湾で身体の当たりも経験したし、日本のチームには負けない自信があります。どのチームにも走り勝てるよう頑張ります。

井手 九州大会、台湾遠征とやってきて、九州大会では自分たちの武器であるスピードで大濠に勝てました。台湾遠征でも最初は身体の強さとかリアップ、日本では来ないブロックが来たりしてびっくりしましたが、海外のチームと1週間対戦するという経験をして、台湾のチームにこれだけやれたということは自信になります。今は負ける気がしないです。個人としては、キャプテンを任されたからには自分がしっかりチームを引っ張っていく必要があるし、僕が自信を持っていないとチームにも自信が付かないと思っています。だからディフェンスからの速攻で走り勝って、2連覇を狙います。