アメリカ代表

ポポヴィッチも興奮「予選は骨が折れるほど大変」

バスケワールドカップ、昨日行なわれたブラジルとの2次リーグ最終戦に臨んだアメリカは、後半にペースを上げて89-73で勝利した。

この試合も前半はブラジルの粘り強いバスケに手を焼き、43-39とリードしているものの抜け出すことができなかった。シュートタッチがあまり良くなく、ストレスの溜まる展開ではあったが、どの選手がコートに立ってもチームとしてまとまり、ディフェンスで集中し、相手のターンオーバーを誘っては走る展開に持ち込むことで差を広げた。過密日程が続く中、第4クォーターに失速したブラジルとは対照的に、勝負どころで力を発揮。最後はブラジルを振り切った。

ケンバ・ウォーカーとマイルズ・ターナーがチームトップの16得点。特定の個人にボールを集めるのではなくチームでパスを回してチャンスを作った印象が強い。本来はスコアラーのドノバン・ミッチェルの得点は6と伸びなかったが、7アシストでオフェンスに貢献した。

1次リーグから全勝をキープしているアメリカは、グループKを首位で通過し、決勝トーナメントの8強へと駒を進めた。また、ブラジルの2次ラウンド敗退が決まったため、グループIの首位アルゼンチンとともに、東京オリンピック出場権を獲得している。

試合後の会見で、ヘッドコーチのグレッグ・ポポヴィッチはこう喜ぶ。「オリンピック出場権獲得に興奮している。予選は骨が折れるほど大変だから、世界最終予選を戦わなくて済むのは非常に大きい。コーチの(ジェフ)ヴァン・ガンディがワールドカップ予選で素晴らしい仕事をしてくれたおかげだ」

会見には、16得点に加えてチームハイの8リバウンドで勝利に貢献したセンターのターナーも出席した。ターナーは「このチームでの役割は、自分がエネルギーを生み出すこと、それからリバウンドとブロック。代表では、これらの部分で優れた結果を出そうとしているし、集中して取り組めている」とコメント。

アメリカは、11日の準々決勝でフランスと対戦する。ターナーは、ジャズでも守備の要として活躍しているビッグマンのルディ・ゴベアとの対戦について聞かれ、「楽しみ」と答えた。

「彼も守備に秀でた選手で、僕もディフェンスには自信がある。彼は昨シーズンの年間最優秀守備選手を受賞した選手だけど、対戦は楽しみだし、心の準備はできている」

大会も佳境を迎え、いよいよメダルをかけたノックアウトステージが始まる。