ジョンソンHC「相手ディフェンスにとっては悪夢」

現地10月31日に行われたスパーズvsティンバーウルブズの一戦は、ビクター・ウェンバンヤマの異次元の支配力が炸裂し、スパーズが121-111で快勝。連勝を4に伸ばした。

この日のウェンバンヤマは、キャリア最多となる34本のフィールドゴールを放ち、シーズンハイの43得点に加えて5ブロックを記録。1試合で40得点、5ブロック以上を達成したスパーズの選手としては、1996年のレジェンドであるデビッド・ロビンソン以来、リーグ全体でも2022年のジョエル・エンビード以来となる快挙を成し遂げた。

これまでウェンバンヤマが30本以上のシュートを放った過去2試合はいずれも惜敗に終わっていたが、この日は効率面でも進化を証明した。残り2分40秒に試合を決定づけるコーナースリー沈めたものの、決めた14本のフィールドゴールのうち12本はリングから約60cm以内のペイントエリアからの得点。豪快なアリウープ4本、ダンク4本を叩き込み、ゴール下を徹底的に制圧した。

第3クォーター終盤には、フリースローラインに立つウェンバンヤマに対し、ホームのファンから『WemVP(ウェンビー+MVP)』のチャントが降り注いだ。試合後、直近2試合で計79得点とギアを上げている手応えについて問われたウェンバンヤマは、独特の表現で自身の進化を語った。

「一種のパターン認識のようなものだね。NBAで何百試合も経験を積んでいくと、脳が『どんな展開に持ち込めば楽しくプレーできるか』を理解してくる。得点できなければネガティブなフィードバックになり、スコアして良い結果が出れば脳にとってポジティブな刺激になる。時間をかけることでそのパターンをつかみ、そこに寄せていけるんだ。浮き沈みはあるけど、チームとしても僕自身としても正しい方向に向かっているよ」

また、スパーズのミッチ・ジョンソンヘッドコーチも怪童の成熟ぶりに賛辞を惜しまなかった。「彼がチームメートと連動してプレーし始めると、スペーシングやハンドリング、ツーマンゲームも含めて相手ディフェンスにとっては悪夢になる。このリーグの最高峰の選手たちが周囲と噛み合った時、止めるのはほぼ不可能に近い。相手は『どうやってやられるか』を選択させられるだけだ」

サンダーとの開幕戦でのウェンバンヤマはフィールドゴール13本中1本(7.7%)の成功に留まり、12得点に終わった。チームも104-116で敗れ「今夜のプレーは僕の好きなスポーツじゃない。自分の好きなバスケットボールに戻る必要がある」と語っていた。彼が好きなバスケットボールを取り戻した時の破壊力をまざまざと見せつける結果となった。