群馬の吉田GM「間違いなく必要とされる技術になっていくのでは」
キヤノン株式会社は愛知・名古屋で開催された「第20回アジア競技大会」のバスケットボール競技を対象として、キヤノンのボリュメトリックビデオ技術とMRシステム『MREAL』、NTT等の提唱する次世代通信基盤『IOWN※1 APN』を活用し、遠隔地に競技空間をリアルタイムに再現する新たなスポーツ観戦体験の実証実験を9月18日に実施した。本実証実験は競技空間を遠隔地で3D空間データとして再現し、MRデバイスを活用した自由な視点でのライブ観戦を提供する世界初(キヤノン調べ)の取り組みとなった。
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IOWN(Innovative Optical and Wireless Network の略、アイオン)とは、あらゆる情報を基に個と全体との最適化を図り、光を中心とした革新的技術を活用し、高速大容量通信ならびに膨大な計算リソースなどを提供可能な、端末を含むネットワーク・情報処理基盤の構想
今回の実証実験では、会場である「愛知国際アリーナ」に設置された約100台のカメラから映像を取得。通信基盤「IOWN APN」の高速・低遅延なネットワークを活用し、試合映像をキャノン川崎事業所へとリアルタイム伝送して3D空間データを生成した。さらに生成されたデータは東京・虎ノ門のサテライト会場へ即座に伝送された。サテライト会場に集まったスポーツビジネス関係者ら約60名はMRデバイスを装着し、目の前のテーブル上に立体的に再現された選手たちのプレーを、上空からの見下ろしやコートサイド視点など、参加者それぞれが好みの角度から自由にリアルタイム視聴した。
遠隔地にいながら会場の臨場感を複数人で同時に共有できるこの技術は、パブリックビューイングの進化や施設の稼働率向上といった、スポーツビジネスにおける新たな可能性を示している。
実証実験に参加したバスケットボール関係者からは、観戦面だけでなく「スカウティング」や「指導」への活用に対する期待の声が寄せられた。
元Bリーガーで、解説を務める城宝匡史は以下のようにコメント。「初めてこのような映像を体験し、非常に衝撃を受けました。コートサイドに座らなければ観られない視点や、上から見下ろす視点など、さまざまな角度から試合を観られる点が素晴らしい技術だと感じました。プロの選手でも、コート全体を俯瞰して観る機会はなかなかありません。この技術を活用することで、選手やコーチが同じ視点からプレーを振り返ることができるため、スカウティングなどの面でも活用できるのではないかと感じました」
また、群馬クレインサンダーズの取締役ゼネラルマネージャーを務める吉田真太郎もこのように語った。「今回の体験を通じて、大きく2つの可能性を感じました。1つ目は、アリーナに足を運ばなくても、まるでその場にいるような臨場感でさまざまな視点から試合を観戦できる、これまでにない3D観戦体験の可能性です。2つ目は、コーチと選手が同じ映像を自由な視点で多角的に確認できることによる、競技力向上への活用です。今後のスポーツ観戦や競技指導などにおいて、間違いなく必要とされる技術になっていくのではないかと感じました」
キヤノンは今後、国内外のパートナーとの協業や施設管理事業者との対話をさらに深めながら、本技術の社会実装に向けた取り組みを推進し、スポーツ観戦における新たな映像体験の創出を目指す。
