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『Grit and Grind』を貫いたランドルフはキングスへ移籍

グリズリーズは、功労者ザック・ランドルフを最高の形で送り出すことを決めた。

フリーエージェントとなったランドルフは、キングスとの契約に合意。そして7月6日、グリズリーズは、『Z-Bo』の愛称で人気の高かったランドルフの背番号50を永久欠番とすることを発表した。

激戦区と言われる西カンファレンスにおいて、グリズリーズは異彩を放つチームだ。派手さはないが泥臭いプレーと堅守で西の強豪に立ち向かい、近年ではプレーオフで上位シードのチームとのシリーズを制することもあった。そんなチームのスローガン『Grit and Grind』を体現した選手こそ、ランドルフだった。

ランドルフが8年前にトレードで加入した当時、グリズリーズはまだ西の下位から脱却できず、毎年ロッタリーに回るチームだった。だが、当時若手だったマイク・コンリー、マーク・ガソルの成長に加えて、ベテランのトニー・アレンがもたらす鉄壁の守備、そしてインサイドを圧倒したランドルフによるケミストリーが完成し、現在のチームの形が出来上がった。

そのランドルフも、来週36歳の誕生日を迎える。現役引退がそう遠くない状況、ランドルフはもう自分が出る幕はないと判断し、キングスとの2年2400万ドル(約27億円)という契約に合意したのだろう。

ビンス・カーターもキングスとの契約に合意したと伝えられ、32歳のガソルにもトレードの噂が出ている。昨シーズンまでのチームは解体される流れのようだが、メンフィスの誇りであるチームを支え、ファンにも愛されたランドルフに対しては、球団も感謝の気持ちを忘れていない。来シーズンから白とネイビーのジャージーを着た姿は見られないが、凱旋の際には大きな拍手と歓声で出迎えられるはずだ。