田中こころ

「アジャストは必要ですが、それ以上にアグレッシブに攻めていければ」

FIBA女子バスケットボール2026』の日本代表はベスト8決定戦でハンガリーに敗れ、目標としていた8強入りを逃した。

今大会の日本は、グループフェーズ初戦のマリ戦で35本中20本成功と持ち味の3ポイントシュートが大爆発して白星スタート。しかし、マリ戦以降はドイツ戦、スペイン戦、ハンガリー戦と3ポイントシュートが不発に終わり、オフェンス全体も低調で3連敗と世界の壁の高さを痛感させられた。

日本の若きエース、田中こころは4試合すべてで2桁得点を挙げ、チームトップの平均14.8得点とオフェンスをけん引した。持ち味である緩急をうまく使ったドライブで守備を切り崩してのレイアップに加え、フローターも効果的に沈めるなど2点シュートは53.3%の高確率だった。しかし、ドイツ戦終了後に「相手がかなり下がって守ってきていて、打たされているなと思うシュートが多かったです」と語るなど自分のリズムで打つのが難しかった3ポイントシュート成功率は28.6%に留まった。

また、マリ戦では7アシストを記録したが、それ以降は3試合で3アシストのみ。ペイントタッチからのキックアウトを抑えられたことで、司令塔として味方をうまくオフェンスに絡めることもできなかった。

得点は取れていたが、それは田中が本来のやりたいプレーを遂行して取れたものではない。だからこそ「気持ち的にも乗れなかったですし、本当に実力不足だったと思います。普段だったら簡単に行けるところで行けなかったりと、世界のレベルの高さを痛感した大会でした」と自身に厳しい自己評価を下す。

シュートセレクションについては、「大きい相手に対して、ステップバックからの3ポイントシュートが効く時もありますが、相手にリードを許している時は打つシュートではない。そういう時はもっとアタックしたほうが良いなど、アジャストの部分が足りなかったです」と反省。また、「アジャストは必要ですが、それ以上にもっとアグレッシブに攻めていければ勝てるゲームもあったと思います。そこでちょっとヘッドダウンしてしまったと思います」と、強気のプレーを貫けなかったことを悔いた。特に11得点もアシストなしに終わったハンガリー戦は「もっとやれたと思います」と語った。

自身初となるフル代表での世界大会を、田中は「ずっとワクワクした気持ちでプレーしていました」と総括するが、同時にさまざまな課題を感じた。この大会で得た悔しさ、貴重な教訓を成長の糧に、これから始まるWリーグではENEOSの絶対的なエースとして躍動することを期待したい。