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シックスマンの役割をローズは受け入れられるかどうか

大物フリーエージェント選手の契約合意が続々と報じられる中、なかなか動きのなかった大物がニックスからフリーエージェントになったデリック・ローズだ。

ニックス残留の可能性もゼロではないが、これまでにローズの移籍先として挙がったのはバックスのみ。だが、ここにきてようやくローズ周辺にも動きが出てきた。『ESPN』記者のエイドリアン・ウォジナロウスキーによれば、ローズは7月5日にクリッパーズとの交渉に臨むという。

クリッパーズは、先月末に7選手と交換でクリス・ポールをロケッツにトレードしたが、生え抜きのブレイク・グリフィンは5年1億7500万ドル約196億円の大型契約に合意した。そして、まだ正式発表はされていないものの、ホークス、ナゲッツとの3チーム間トレードにより、ジャマール・クロフォードをホークスに放出し、ナゲッツからダニロ・ガリナリの獲得に成功したと報じられている。ここにローズが加われば、来シーズンもプレーオフを狙えるチームにはなるだろう。

問題は、ローズの起用法だ。2012年のプレーオフで左ヒザ前十字靭帯を断裂する重傷を負って以降、ローズは常にケガと戦い続けるキャリアを送っている。ブルズを離れニックスに加入した昨シーズンは、平均18.0得点、4.4アシストを記録し復活を予感させたが、左ヒザ半月板の負傷により64試合の出場に終わった。

もはやNBA史上最年少でシーズンMVP受賞した2010-11シーズン当時のようなスピードと爆発力はないかもしれないが、経験を積み、熟練されたプレーを披露するなど、ローズは現在もリーグ屈指のポイントガードだ。それでもコンディションを考えれば、ベンチからの起用がベストと言えるかもしれない。

以前から移籍先を決める上で「お金は重要ではない」と公言しているローズが何を優先するのか、そしてクリッパーズがどれだけ本気でローズの獲得を検討しているのか、まずは5日に予定されている交渉に注目したい。