
Bリーガーの競技力向上が河村の感性を刺激
男子日本代表は、現地8月27日に『FIBAワールドカップ2027アジア予選』の2次ラウンド初戦となるWindow4のサウジアラビア戦を106-78で快勝した。
この試合は八村塁と河村勇輝が約2年ぶりに代表へ復帰した公式戦となり、八村は29得点4リバウンド3スティールと攻守に渡って圧倒的な存在感を発揮。河村も4得点3リバウンドにゲームハイの9アシストと、先発ポイントガードとしての役割を全うした。
「僕はポイントガードとしてどんなラインナップになったとしても、しっかりと出た選手の『個』を生かして、引き上げられるようなポイントガードとしてやっていきたいと思っています」。河村が語るように、走り込んできたジョシュ・ホーキンソンに合わせてダンクを演出し、西田優大のペイントアタックの起点となるパスや、ディフェンスリバウンドから前を走っていた八村へのタッチダウンパス供給など多種多様なアシストで仲間を生かした。
日本代表のメンバーはBリーグの発展とともにレベルも向上し、アジア上位で戦える力を着実につけてきている。NBAに挑戦し続ける河村としても、「一人ひとりの力は間違いなく上がってきています。個のある選手たちとプレーした時に、引き出しがたくさんあるのはやっていてすごく楽しいです。ボールを託せる選手がたくさんいるというのは、ポイントガードとしても頼もしいですね」と、現状の代表候補選手が『最強の布陣』と呼ばれるに相応しい力を備えていると語る。
その影響により、ディフェンスの役割も変わった。トム・ホーバス前ヘッドコーチ時代は、ゲームチェンジャーとしてギャンブル気味なディフェンスを要求されていたが、今は堅実なディフェンスを主軸に置いていると河村は説明する。「自分のギャンブルディフェンス一つで、逆にチームの流れが相手にいってしまうこともあります。ブローバイ(相手に置き去りにされてしまうこと)されて、アウトナンバーでプレーされるほうが良くないと思っているので、プレッシャーをかけながらもギャンブルをしないというところは意識してやっています」
河村や八村の復帰だけでなく、Bリーグで活躍する選手の競技力向上が着実に日本代表を強固なものにしている。2人が代表チームに合流してから十分な期間を設けられていないが、サウジアラビア戦ではそれぞれの『個』が能力を発揮したことで結果へと繋がった。
しかし、これが完成系ではない。桶谷大ヘッドコーチが作り上げる日本代表はまだ進化の過程にあり、様々なラインナップが試されている。その中で、河村はチームの最適化を探り続けている。「ポイントガードとしてどのようなプレーを選択するべきなのか、どういったバスケットをしていくのかこれからも確認していきたいです」