河村勇輝

NBA3年目、トレーニングキャンプでアピール

現地8月9日、クリッパーズは河村勇輝とエグジビット10契約を結んだことを発表した。

2024年の夏、河村はグリズリーズとエグジビット10契約を結んでトレーニングキャンプに参加し、2ウェイ契約へと切り替えてNBAデビューを果たした。この年に22試合に出場し、昨シーズンはブルズと2ウェイ契約を結ぶ。病気のため一度は契約解除となったが、今年1月に2ウェイ契約を結び直し、シーズン後半戦の18試合に出場。試合数は減ったものの、平均プレータイムは4.2分から11.6分へと伸び、これに合わせて得点も1.6から3.4へ、アシストも0.9から2.6へと上向いた。

それでもブルズ定着はならず、フリーエージェントとなった今オフはペイサーズの一員としてサマーリーグに出場。その後も契約が決まらないまま日本に戻って代表活動に参加しているが、クリッパーズとの契約が決まった。

トレーニングキャンプやプレシーズンマッチでアピールして、2ウェイ契約へと切り替えてNBA3年目のシーズンに臨むことが当面の目標となる。

クリッパーズはすでに2ウェイ契約の3枠が埋まっている。ナゲッツで3シーズンの経験を持つジェイレン・ピケット、2巡目指名ルーキーのニック・マルティネッリとドラフト外ルーキーのジャマリオン・シャープ。河村は少なくともこの1人よりも高い評価を得て、チームでの居場所を勝ち取らなければならない。

もっとも、クリッパーズ自体が今オフは先の見えない状況に置かれている。カワイ・レナードに対する『サラリーキャップ逃れ』のために、架空の会社を通じての支払いがあったという疑惑はいまだ捜査中で、ラプターズとの間にカワイとブランドン・イングラムを中心とする大型トレードがまとまったものの、リーグから『凍結』されている。

昨シーズン途中にクリッパーズはチームの解体を決断。クリス・ポールを解雇し、ジェームズ・ハーデンとイビチャ・ズバッツという主力級の戦力を放出。ハーデンとのトレードで獲得したダリアス・ガーランド、今オフにフリーエージェントで迎え入れた八村塁を新たな軸として再構築するはずが、チームの根幹となるカワイとイングラムのトレードが正式決定とならない状況が1カ月以上続いており、チーム編成は後手に回らざるを得ない。

もっとも、クリッパーズにとっては一大事でも、河村にとってはチーム状況がどうあれ、この2年間で得た経験を生かして自分らしいスタイルを認めさせ、契約を勝ち取る挑戦に変わりはない。まずは2ウェイ契約の枠に食い込むこと。その後は先発ポイントガードのガーランド、ディフェンスを持ち味とする控えガードのクリス・ダンとは別に、早い展開を作り出すオプションとして、1巡目5位ルーキーのキートン・ワグラーと出場機会を争うことになりそうだ。

NBA3年目のスタートラインに立つことはできた。あとは結果を残すのみだ。