
「しっかりと強い気持ちとメンタルで挑んでいきたい」
宇都宮ブレックスでエースキラーの役割を担い、次世代の3&Dプレーヤーとして存在感を高めた高島紳司は、『FIBAバスケットボールワールドカップ2027アジア地区予選』Window3に追加招集されるもロスター入りは叶わなかった。そして今回、『第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)』の一員として再び日本代表に選ばれた。
アジア競技大会にワールドカップ予選の主力メンバーは出場しない。彼らを見返したい気持ちがあるか問われると高島は「特にないですね」と、言葉短く答えた。しかし、そういった気持ちがまったくないわけではない。「もちろん悔しかったですけど、正直メンバーを見た時に『しょうがないな、それはそうだよな』という感じで割り切っていました」
高島はトム・ホーバス前ヘッドコーチ体制から代表候補に選ばれ続けてきたが、あと一歩のところでロスター入りを逃している。この要因についても、高島はいたって冷静に客観視している。「できることが限られているので、それでダメだったらダメと自分の中でも割り切っています。選ばれているということは、僕ができる部分に期待されているということで、しっかりやるべきことをやらなきゃいけないと思っています」
高島は徹底的に自分の役割を最大限に遂行する覚悟を持っていて、他のことについては意識を向けていない。「『選ばれなかったから今度はハンドラーに挑戦してみよう』とは思いません。『何が足りている』とか『何が足りていない』とかは考えてはいないですね」という言葉にそれが現れている。
また、前回のWindowでロスター入りできなかった理由については「シーズンが終わってずっと休んでいた後にディベロップメントキャンプに参加し、そのままWindowの練習にも入ったので、あまり良いパフォーマンスが出せませんでした。使う側に不安があったのかなと思います」と自己分析している。
今大会、高島は主力としての活躍が期待されており、彼もここまで他のメンバーより代表活動を重ねてきた経験を還元していきたいと意気込む。「これまでに桶谷さん(桶谷大ヘッドコーチ)がやりたいと伝えてきたこと、今回指揮を執るダイスさん(吉本泰輔)がやりたいことは他の選手より多く練習しているし、より理解できていると思います。それを共有し、チームに伝えなければいけないと思っています」
Windowで連勝した韓国は、この大会でもメンバーを揃えてくると噂されている。その韓国相手にどの程度のパフォーマンスを発揮するかは、高島の今後を占う一つの指標に繋がるだろう。高島は静かにリベンジの炎を燃やしている。「(韓国との対戦は)すごく楽しみです。自分の持っている力が通じるのか試す場なので、しっかりと強い気持ちとメンタルで挑んでいきたいと思います」
高島が担うエースキラーは、スタッツに残りにくく評価を得ることが難しい役割だ。ただ桶谷はそのことを理解し、「地味な仕事だがちゃんと見ている」と彼について話している。指揮官の心強い言葉を、高島本人がどのようにパフォーマンスに繋げるかが楽しみだ。