
試合中に意識を失い昏睡状態に陥るも不屈の闘志で復活
7月14日にアルバルク東京への新加入が発表されたキヨンテ・ジョンソンは、フロリダ大、カンザス州立大と名門校の中心選手として活躍。NBAでもプレー経験があり、即戦力のウイングとして大きな期待を寄せられている。
ジョンソンは高さはないが大学時代はフィジカルの強さと、211cmのウイングスパンを武器にゴール下の肉弾戦でも強さを発揮。3ポイントシュートにも長け、複数のポジションを守れる多才さに磨きをかけることで、フロリダ大3年生となる2020-21シーズンの開幕前にはNBAドラフトで1巡目中位指名を予想する声も上がるほど評価を高めていた。
しかし、この年の12月、ジョンソンはフロリダ州立大との試合途中のタイムアウト明けで、コートに戻る際にいきなり意識を失って前のめりに倒れた。そのまま病院に緊急搬送された様子は当時、大々的に報じられた。昏睡状態に陥ったが幸いにも一命を取りとめたジョンソンは、当然のように残りのシーズンを全休した。そして翌シーズンも欠場が続き、コートに立ったのはホーム最終戦のみ。それも先発出場を果たすが、ドリブルを数回ついたのみで交代というセレモニー的なものだった。
ジョンソンの復帰に対してフロリダ大は許可をしなかったが、カンザス州立大に転校することでそれを果たした。もし、ジョンソンが復帰せずにプロバスケ選手への道を諦めた場合、彼はNCAAから保険金として500万ドル(約8億円)を受け取ることができた。NCAAはNBA、WNBAにドラフト指名が予想されるような高い競技力を持った選手が、試合中の不慮のアクシデントでキャリアを終えた場合に特別な保険を提供しており、ジョンソンはその対象となっていたからだ。
だが、ジョンソンは保証された大金よりもキャリアの続行を選択した。そしてカンザス州立大では、36試合出場とシーズンを通してプレーし、平均17.4得点、6.8リバウンド、3ポイントシュート成功率40.5%を記録。エースとして、チームをNCAAトーナメントのベスト8へと導く活躍で、完全復活を果たした。
2023年に行われたNBAドラフトで、ジョンソンはサンダーから2巡目全体50位の指名を受ける。そしてサンダーの一員として9試合出場と、生死の境を彷徨ったところからNBAにたどり着いた。そして健康状態に問題がないことは、これまでの実績が証明している。文字通り、バスケへの愛を何よりも大切にするジョンソンが、A東京でどんなプレーを見せてくれるのか注目だ。