上野心音

前田HC「それぞれの良さを生かしてくれたら」

3×3女子U21日本代表が挑む『FIBA 3×3ユース・ネーションズリーグ2026-U21アジア2-』が7月13日に幕を開ける。この大会は単なるアンダーカテゴリーの国際大会に留まらず、4年後のロサンゼルスオリンピックのロードマップにおける重要な一歩だ。

チームを率いる前田有香ヘッドコーチは「我々の目標としてはロスに向けてというところで、アンダーカテゴリーも勝ちに行く。ネーションズリーグで総合優勝を果たし、その先にあるワールドカップの出場権をつかみ取ること。それを目標にやってきました」と言う。

キャプテンの上野心音(筑波大学4年)と門脇瑚羽(東京医療保健大学4年)は3人制の経験が豊富だが、堀内桜花(シャンソン化粧品シャンソンVマジック)、八木悠香( ENEOSサンフラワーズ)、白石弥桜(デンソーアイリス)の3名は今回が初の国際大会。だからこそ前田ヘッドコーチは「経験者である門脇選手と上野選手がチームを引っ張り、チームを一つにして戦っていくことが大事」と語った。

実際、スクリメージの際には3人制を主戦場にしている相手に対し、連携面で劣り苦戦を強いられた。それでも、個の能力でそれを補い、チームが持つ可能性を示した。前田ヘッドコーチも「個のポテンシャルはある」と言い、具体的な戦い方について言及した。

「1対1ばかりでは、強い相手には思うようなプレーができません。それをチームで解決するために2対2だったり、誰かと絡んでプレーを作る。そこを課題として1番に持っています。インサイドの部分で高さがある1点だったり、アウトサイドからのドライブだったり。各年代で5人制の方でも代表に食い込むような選手でなので、それぞれの良さを生かしてくれたらと思っています」

この若きチームにおいて、明確な決意を持ってコートに立つのがキャプテンの上野だ。豊富な3×3経験を持つ彼女は、最年長として『言葉のキャプテンシー』を意識してチームを率いている。

「今回は私が一番年上なので、自分が引っ張っていかなきゃいけないと思っています。プレーで引っ張るのはやっていたんですけど、キャプテンシーはもともとなくて、言葉で引っ張ることはこれまでできていなかったです。後輩がプロの選手だからといって物怖じせず、力がある選手が集まっているので、その良さを引き出せる声がけやメンタルケアをやっていきたいです」

上野はそのフォローに関して、まだできていないと厳しい自己評価を下したが、八木は「勢いづくようなプレーだったり、掛け声もやってくれていて、できていると思います」と太鼓判を押す。

目指すのはもちろん、6日間の激闘の末にある総合優勝。過酷な戦いを勝ち抜くために、上野が理想とするチーム像はシンプルだ。「私は楽しいバスケをするのが好きなんです。だから、みんなと一緒に楽しむような雰囲気を持ちたい。準備期間は短いですけど、それを感じさせないようなコミュニケーションを取って、楽しみながら優勝したいです」

上野がキャプテンシーを発揮できれば、周りも持ち味を発揮しやすくなる。個の融合を体現できれば、優勝の先にあるワールドカップ出場、そしてロスオリンピックへの道も明確になってくる。