馬場雄大

ヒョンジュンの欠場「少し残念な気持ちもあります」

長崎ヴェルカにB1参入3シーズン目でのリーグ制覇という快挙をもたらした馬場雄大は、ワールドカップ2027アジア地区予選Window3に向けた強化合宿に招集された選手の中で、最も長くレギュラーシーズンを戦った。

チーム練習の初日を終え、メディア対応を行った馬場は「長いシーズンを100%でやり切れたかと言われるとやりきれてない状況だった」と言った。レギュラーシーズン60試合、ポストシーズン7試合すべての試合に先発出場し、30分近い平均出場時間を記録したが、シーズンを通して万全の状態で戦えていたわけではないことを示唆した。

5月26日のファイナル最終戦から合宿合流までの期間は1カ月に満たない。馬場は十分とは言えないオフの過ごし方について「休養に重きを置いていたという感じで、バスケ自体はそんなに多くはしていない」と明かしたが、チーム練習初日の手応えについては「思った以上に身体のコンディションが落ちていなくて、すごく良い感じでやれているという印象」と話した。それにはいくつかの理由があるだろうが、一つには気力の充実が大きいのかもしれない。

馬場は彼らしい独特な表現を使って、こう言った。「『優勝した』っていうより『すごく良い形でファイナルを戦えた』という印象があるので、それをキャリーオーバーして代表に繋げられたらなという気持ちです」

しばしの休養を経て、心身ともにリフレッシュして合宿にやってきた馬場だが、あらためてこの場所に来ることによって気持ちが引き締まると言う。「(気持ちは)自分で作ってきたんですけど、『自分たちがどうしていくか』や『この2試合の大切さ』を桶谷(大)ヘッドコーチから聞いて。やっぱりこう、ピリッとした情報をもらって、あらためて気持ちを作ることができました」

この2試合とは、Window3(中国戦&韓国戦)のことを指す。Window2の韓国戦はインサイドで有利な中、馬場のチームメートであるイ ヒョンジュンのハイパフォーマンス(28得点11リバウンド)に手を焼いたが、そのヒョンジュンはNBAサマーリーグに挑戦するため、日本戦を含めWindow3を欠場する。

エース不在による戦力ダウンに関して馬場は「実力云々の話で言うと、彼がいるのといないのでは全然違うチームになるので良かった」と素直に喜んだが、チームメートであり、同じ挑戦をした者としては複雑な思いも抱いている。

「優勝した同じメンバーとして、戦友として、国をかけて戦うことは常に光栄なことなので、少し残念な気持ちもあります。去年サマーリーグに出させてもらって次は彼というところで、そこに向かうことの大変さも分かっていますし、戦友として結果を残してきてほしいです」

今回は2試合ともアウェーでの対戦とあって、苦戦を強いられることが予想される。また、2次ラウンド進出もかかるため文字通り負けられない戦いだ。馬場はこの重要な2試合を勝ち抜くために必要なことは「自信を持つこと」と力強く語った。

「桶谷ヘッドコーチのバスケになってそんなに期間はないですし、心配したり悪い方向に考えるのは簡単です。個人がそれぞれやってきた、何が強みで何が弱みかというところをちゃんと理解して、自信を持ってコートに立つことが絶対に必要になってくると思います」

Bリーグでベストディフェンダー賞を受賞したように、特に守備面での彼の貢献は欠かせない。馬場も「ファウルはコントロールしないといけない」と前置きした上で、自らのアクションでチームを支えると誓った。

「僕みたいな選手が本当に先頭を切って、背中で見せていくことは必要となってくるので、受け身のディフェンスじゃなく攻めのディフェンス。ゲームの入りからアグレッシブなディフェンスを意識してやっていきたいです」

チームの優勝に個人賞の受賞。シーズンを最高の終わり方をした現在の馬場は自信がみなぎっている。その自信はアウェー2連戦で日本の大きな力となるはずだ。