八村塁

ニュージーランドを相手にインサイドで優位に立つ

バスケットボール男子日本代表の国際強化試合、その初戦となるニュージーランド戦が千葉ポートアリーナで行われた。

立ち上がり、ワールドカップ予選でオーストラリア撃破の原動力となった八村塁とニック・ファジーカスのコンビがすごみを見せる。篠山竜青とファジーカスのピック&ロールを軸に、八村は個人技でゴール下をこじ開けてハイペースで得点を重ねていく。先発に抜擢された馬場雄大の果敢なアタックも良いアクセントとなり、日本代表は開始5分で18-2と最高のスタートを切った。

それでも日本より格上のニュージーランドも立て直す。インサイドで優位に立つ日本に対し、ニュージーランドがスピードと3ポイントシュートに活路を見いだすという珍しい展開に。ニュージーランドは日本のお株を奪う守備から攻撃への切り替えのスピードで、オープンになれば躊躇なくシュートを放つことで追い上げる。

ただ、日本はそのニュージーランドの勢いを個人技で押し潰す。第2クォーターは八村が12得点、第3クォーターはファジーカスが13得点と、相手が勢いに乗ったところで個人技から得点を挙げて流れを断ち切った。特に第3クォーター途中、ファウルトラブルで八村がベンチに下がった時間帯でのファジーカスの得点とアシストは、一つひとつが重いものだった。

79-68で迎えた最終クォーターも一進一退の攻防となるが、日本がリードを保ち続ける。ニュージーランドも粘りを見せるも走り続けられるチームではない。最後は若干ながら余裕を残して日本が逃げ切り、99-89の勝利を収めた。

終わってみれば八村がゲームハイの35得点、ファジーカスが21得点。2人でフィールドゴール32本中22本成功と高確率でシュートを決めたことが勝因となった。