カーメロ・アンソニー

「バスケットボールの楽しさを感じて笑いたい」

カーメロ・アンソニーは昨シーズンの開幕をロケッツで迎えるも、わずか10試合の出場に終わった。後にブルズにトレードされ、解雇されてフリーエージェントになったが、いまだ次の契約先は見つかっていない。

現在35歳。このままプレーしない状態が続くようであればいよいよ現役引退の可能性も高まる状況で、カーメロは『ESPN』の番組に出演して心境を語った。

ロケッツのダリル・モーリーGMから戦力外を通告されたことで、精神的に傷つき、そこから自問自答する日々を送ったことを明かした。「彼から『君の力はもう必要ない』と言われ困惑した。『それはどういうことだ、僕はこのチームのローテーションにも入れないということか?』と聞いたよ。自分にとってはベンチスタートを受け入れることだって難しかったのに」

「彼との会話で僕のプライドは傷ついた。それからは自問を続ける日々だよ。『お前はまだやれるのか?』、『いったい俺が何をしたって言うんだ?』という具合にね。彼にも同じことを聞いたけど、『ただ機能しなかった』とだけ言われたよ。力を持った人間から必要ないと言われて、世間の人たちと同じようにクビにされたと感じた」

その自問自答は、カーメロにとってこれまでのキャリア、人生を見つめ直す作業だった。時間はかかったが、再びバスケットボールをプレーしたいという気持ちを取り戻した彼は、たとえ優勝を目指してプレーできないとしても、愛するバスケットボールをまだ続けたいと語った。

「現役を続けている以上は優勝を狙って、そのためにプレーする。でも、もしそのチャンスを得られなくても、ただバスケットボールをプレーして楽しみたい。またバスケットボールの楽しさを感じて笑いたいんだ」

多くのチームがロスターを固めつつある中で、カーメロにオファーを提示するチームが現れるかどうか、今後の動向に注目したい。