激しさに妥協なし、熱気を帯びる5対5
バスケットボール日本代表は8月末に開幕するワールドカップに向けて本格始動し、7月31日から名古屋で強化合宿を行っている。今日、その練習の一部がメディアに公開された。
チームとして始動する前に各選手がすでにコンディションを作っており、合宿が始まったばかりだが公開された練習はすべて5対5で、ワールドカップの登録選手12名の枠の競争もあって、コートは熱気を帯びていた。
ベテランの竹内公輔がスティールからワンマン速攻に持ち込み、トップスピードのままダンクを決めると、同じチームの八村塁が大声を出して身体を当てに行って雰囲気を盛り上げる。篠山竜青が八村を使う使うと見せかけるフェイントからパスを散らすゲームメークを見せれば、田中大貴は「一緒にやってみてすごくやりやすいと感じる」と言うニック・ファジーカスとのピック&ロールでオフェンスを構築する。ジョーンズカップで連携を高めた安藤誓哉と安藤周人も巧みな連携でアピール。攻める比江島慎と守る渡邊雄太の1on1は、練習とはいえ見応え十分だった。
本番さながらの緊張感がある紅白戦では、ドライブからシュートに持ち込んだ渡邊が着地の際に右足首を痛めて練習を離れるアクシデントも。それほど強度の高い練習が日々行われている。
竹内譲次は「ワールドカップの前だからと言って特別なことをやっているわけではありません。代表合宿はいつもこれぐらい激しくやっています」と説明する。「ただ、塁や雄太とやれる機会がそう多いわけではないので、一回の練習をいつも以上に丁寧にやる意識は持っています」
篠山竜青「どれだけ世界基準に近づけるか」
篠山竜青は今日の練習を終えてこう語る。「チームのコンセプト、こういうディフェンスをやりたいとかを落とし込んでいる状態です。その中で常に競争してほしい、激しく行ってほしい、もっとダイナミックに動いてほしいと言われながら、どれだけ世界基準に近づけるか、2つ同時進行でやりながらです」
今月は国際強化試合が組まれ、ワールドカップに向けてチームを作り、仕上げていく期間。篠山は言う。「ワールドカップの本番前に世界ランキングでかなり上位のチームとやって、肌感覚で体験できるというのは今の日本のバスケットボールにおいては重要です。コートで戦う以上は勝利を目指して、テストマッチとか親善試合とかじゃなく、勝利に貪欲にやらなければいけないと思います。まだ16人なので、本当に一人ひとりがアピール合戦です。高い緊張感を持って少しでも日本にとって良い内容だったと言えるような試合ができるように準備していきたいです」
ワールドカップ 男子日本代表 代表候補16名
3 安藤誓哉(PG / アルバルク東京)
4 太田敦也(C / 三遠ネオフェニックス)
6 比江島慎(SG / 宇都宮ブレックス)
7 篠山竜青(PG / 川崎ブレイブサンダース)
8 八村塁(SF / ワシントン・ウィザーズ)
9 ベンドラメ礼生(PG / サンロッカーズ渋谷)
10 竹内公輔(PF / 宇都宮ブレックス)
12 渡邊雄太(SF / メンフィス・グリズリーズ)
13 安藤周人(SG / 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
15 竹内譲次(PF / アルバルク東京)
18 馬場雄大(SF / アルバルク東京)
22 ニック・ファジーカス(C / 川崎ブレイブサンダース)
24 田中大貴(SG / アルバルク東京)
32 シェーファー・アヴィ幸樹(C / 滋賀レイクスターズ)
34 渡邉飛勇(PF / ポートランド大学2年)
88 張本天傑(SF / 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
[ヘッドコーチ]フリオ・ラマス
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