タイリース・マクシー

セルティックスと対戦「超アグレッシブに行くよ」

セブンティシクサーズはプレーイン・トーナメントのマジック戦で、競った展開ではありながらも常に攻守両面で主導権を握り、109-97の勝利でプレーオフ進出を決めた。

充実した戦力を擁しながらケガ人が出たりチーム内がバラバラだったりと結果を出せず、2年前はプレーインで敗れ、昨シーズンはプレーインにさえ進めなかった。今シーズンも主力にケガ人が相次ぐ苦しい戦いを強いられながらも中位に踏み留まり、一発勝負のプレーインで本領発揮に至った。

若きエースのタイリース・マクシーが31得点、ルーキーのVJ・エッジコムが19得点を記録。2人でフィールドゴール41本を放って18本成功と、必ずしも効率が良かったわけではないが、強度の高いディフェンスを武器とするマジック相手に果敢に仕掛け続けて先手を取ることで、チームに勢いをもたらした。

ベテランのポール・ジョージは経験とバスケIQを生かした堅実なプレーでチームを支え、ケリー・ウーブレイJr.とともに盤石のディフェンスを披露した。大黒柱のジョエル・エンビードは虫垂炎の手術で戦線離脱となり、この大一番に間に合わなかったが、センターは若いアデム・ボナと大ベテランのアンドレ・ドラモンドを交互に起用。タイプの異なる2人がそれぞれの持ち味を出して、エンビード不在でもゴール下の攻防で一歩も引かなかった。

ヘッドコーチのニック・ナースは「選手たちを誇りに思う」と感激の面持ちで語った。「開幕の時点で私は『穴から這い上がらなければならない』と言った。シーズン中に何度も何度も『自分たちを奮い立たせて戦うんだ』と選手たちを励まし続けた。その姿勢が出たことで今日は勝てた。決して鮮やかな勝ち方ではないが、チームとして最高のエネルギーを出せた。ようやくここまで来られたよ」

ジョージもプレーオフ進出を決めてホッとした表情を見せる。「僕にとって大きな意味がある。昨シーズンは僕にとって最も辛い年だったし、今シーズンも逆境の連続だった。それを乗り越えて、プレーオフを戦う権利を勝ち取ったんだ」

そしてマクシーは、プレッシャーのかかる大一番で勝敗の責任を背負う『チームの顔』としてのパフォーマンスを見せた。31得点という数字以上に、終盤に追い上げを狙うマジックに生まれつつあった勢いを連続得点で断ち切る、試合の流れを引き寄せる活躍が光った。

「強気で攻めると決めていたんだ。第3クォーターにあまりシュートが入らなかったけど、自信を打ち続ければ決まることは分かっていた。ドラモンドやボナ、ケリーが良いスクリーンでズレを作ってくれて、あとは僕がアタックするだけだった」

コートに立った8人がそれぞれ自分の役割を果たしての勝利は、チームの士気を大いに高める。そしてもう一人、エンビードもチームに勢いをもたらしていた。虫垂炎の手術でチームを離れていた彼は、サプライズで会場入り。マクシーは「びっくりして抱き着いちゃったよ」と笑う。

指揮官ナースも「まだ回復途中で来られるかどうか微妙だと聞いていたんだが、試合開始前にふと横を見たら、彼が笑顔で座っていた。選手たちも彼が来るのは知らなかったから大喜びだった」と、エンビードの『できる限りの貢献』を称えた。

これでシクサーズは第7シードとなり、プレーオフのファーストラウンドではセルティックスと対戦する。3年前のプレーオフ、セカンドラウンドでGAME7の末に敗れた相手だ。「大変な挑戦なのは分かっているけど、僕のメンタリティはあの頃とは全く違うよ」とマクシーは言った。「これからの何日かでしっかり映像を見て研究する。僕は超アグレッシブに行くよ。勝ちたいという気持ちしかないんだ」