髙田真希

「1日でも長くこのメンバーとバスケットができていることが楽しい」

4月11日、Wリーグファイナル第3戦が行われ、デンソーアイリスが69-59でトヨタ自動車アンテロープスに勝利。シリーズ通算2勝1敗とし、リーグ初優勝まであと1勝に迫った。

試合は立ち上がりから共に粘り強いディフェンスで相手にタフショットを打たせることでロースコアの展開に。だが、第2クォーターに入ると、互いに相手のディフェンスの圧力にアジャストし、ペイントタッチが増えることで点の取り合いとなった。後半に入ると、再び立ち上がりと同じ膠着状態に。互いに不用意なターンオーバーによって自らリズムを崩したこともあり、第3クォーター終了時点で46-46とまったくの互角だった。

残り3分半で54-54の同点と、第4クォーターに入っても一進一退の攻防が続いた。しかし、ここでデンソーは大黒柱の髙田真希が3ポイントシュート、ゴール下でのバスケット・カウントと連続6得点で抜け出し、トヨタ自動車がたまらずタイムアウトを取った。それでもデンソーの勢いは止まらず、タイムアウト明けのポゼッションでも激しいプレッシャーをかけ、トヨタ自動車のエース山本麻衣のシュートをエアボールにさせると、直後に木村亜美がダメ押しの3ポイントシュートを沈めて勝利を決めた。

デンソーの髙田は3ポイントシュート3本成功を含む24得点8リバウンド3アシスト2スティールと圧巻のパフォーマンスで勝利の原動力となった。髙田は3月11日から17日にかけてトルコで行われた『FIBA女子ワールドカップ2026予選トーナメント』に出場し、ゴール下の要として日本代表の本大会出場に大きく貢献。そこから約1週間でのWリーグプレーオフは36歳の大ベテランにとって、間違いなく過酷なスケジュールだ。

しかし、髙田は富士通レッドウェーブとのセミファイナル第2戦で24得点を挙げ、ファイナル第1戦でも26得点を記録。「悪くはないと思っていますけど、めちゃくちゃ良いとも思っていなくて、いつも通りという感じです」と、自身のコンディションについて語ると、メンタル面の充実についてこう続けた。「タフな日程ではありますが、レギュラーシーズンが終わって、ファイナルまで残って、1日でも長くこのメンバーとバスケットができていることが楽しいですし、だからこそ勝ちたいです。その気持ちが強いので、自分のコンディションがキツいとかは感じないです」

髙田真希

「何をしなければいけないのかを考えて、良い判断をしていきたい」

また、今日の活躍についても「ガード、ウイングの選手がしつこくアタックをしてくれたので、自分がノーマークになれました。それを今日は決め切ることができました」と、チームメートのおかげであると強調する。

デンソーにとってファイナルは、今年で3年連続となる。過去2年はいずれも優勝まであと1勝のところで敗北する悔しさを味わってきた。今日の勝利で、3度目の正直に王手をかけたが、髙田は「これまで勝てなかった経験もしてきているので、最後にしっかりと自分たちの手でつかみとりたい」と語り、自身のやるべき仕事をこう続ける。

「今日もそうですけど、チームのためにすべてを出し切るのが自分にとって一つのテーマです。自分自身がしっかり出し切れば、必ずみんながついてきてくれる。自分が率先してやることを心がけていて、それが結果につながっていると思います」

明日のゲーム4、トヨタ自動車は髙田を最優先に止めにくるはず。その対策を上回って、髙田がオフェンスで相手の脅威となることがデンソーの勝つためのカギとなる。

高田はこう意気込みを語る。「インサイドのアドバンテージは自分のところにあると思います。今日はピックからポップがうまくいきましたが、明日は必ず対策してくると思います。その場の状況に応じてポップだけでなく、ダイブをする判断をしっかりしないといけない。自分だけでなく、チームオフェンスの良い流れを作るためにもダイブをしないといけない場面はくると思います。そこはこれまで練習を積み重ねてきた自分の感覚を信じ、自分が何をしなければいけないのかを考えて、良い判断をしていきたいです」

2008-09シーズンからデンソー一筋の髙田が悲願のリーグタイトルを獲得するためには、「自分たちの手でつかみとりたい」を有言実行し、明日も引き続き支配力を発揮するしかない。