ケンバ・ウォーカー

「新たな章をスタートさせることに興奮している」

7月17日、セルティックスはケンバ・ウォーカーとエネス・カンターの入団会見を行った。ホーネッツから加入したウォーカーは、ルーキーシーズンから8年在籍した球団を離れる決断を下した理由は、勝ちたいという気持ちが強かったからと答えた。

「僕がセルティックスを選んだ理由は競争力だ。アリーナに掲げられている優勝バナーを見れば、それが分かる。僕のこれまでのキャリアを考えると、安定して勝てない時期が続いていた。勝利を味わいたくて、この球団がベストと判断した」

それでもウォーカーはホーネッツへの忠誠心が強い選手であり、移籍を決断するまでには葛藤もあった。「シャーロットは僕が知る唯一の球団で、8年も在籍した。ただ、最終的には自分にとっての幸せ、日々どういう競争がしたいのかを考えた。僕はホーネッツにすべてをささげ、毎試合で全力を尽くした。その時代は終わり、今はセルティックスで新たな章をスタートさせることに興奮している」

新天地では、知将ブラッド・スティーブンズの下でプレーする。ウォーカーは「ヘッドコーチとの関係構築は何よりも大事」と語った。「このチームでは、ポイントガードが成功を収めている。彼は素晴らしいコーチで、ここ数日一緒にいただけで、どれだけ試合映像を見ているかが分かった。彼の下で多くを学びたいし、コーチにも僕について知ってもらいたい。これまでは対戦経験しかないから、お互いに学ぶことは多いけれど、問題ないと思う」

若い選手が多いセルティックスでは、リーダーとしての役割も期待される。彼が考えるリーダー像は、行動で示すタイプだ。「僕は物事をポジティブな形で伝えられるタイプだ。多くの場合は行動で周りを引っ張る。チームメートに向かって声を荒げたことは一度もない。チームのケミストリーは大事だから、全員が一つになってプレーすることを重視したい」

新天地での背番号には8番を選択した。NBA最多17回の優勝を誇る名門だけに、球団の永久欠番も多く、番号選びに難航したのではと聞かれると、「ほとんどの番号が永久欠番になっているから、選べる番号がないのも同然」と笑い、会場を和ませた。そして8番を選んだ理由は「誕生日が5月8日だから」とのこと。

この2シーズンのセルティックスはカイリー・アービングが中心のチームだったが、優勝は果たせなかった。ウォーカーにとってのNBAキャリア第2章のテーマは、名門復活だ。