
「流れが良くても、反省して後半に臨まないといけなかった」
『FIBAワールドカップ2027アジア予選』Window2、桶谷大ヘッドコーチが新たな指揮官として就任した男子日本代表は中国代表との一戦に臨んだ。第1クォーターでは攻守がしっかり噛み合い、堅守からの素早い切り替えで21-11と最高のスタートを切った。しかし、第3クォーターの出だしからは、中国のディフェンスに苦しむとターンオーバーを連発、シュートで終われない場面が増えたことで、逆に中国にイージーシュートを相次いで許し9-25と圧倒された。そして第4クォーターに入っても、中国に傾いた流れを変えることができず80-87で敗れた。
司令塔の安藤誓哉は、12分10秒の出場で3得点2アシストを記録。冷静なゲームメークでスタッツに現れない貢献を見せたが、後半の悪い流れをオフェンスの舵取り役として変えることができず個人として悔いの残る一戦となった。
「前半と後半で何が違ったのか」というこちらの問いに対し、安藤はしばし沈黙した後、次のように振り返った。
「言葉で言うと、『ちょっと受け身になってしまった』ということだと思います。オフェンスだと、少しラグが起きてしまいました。練習でやってきたことをやりきる。自分たちの持っているカードをしっかりと使いきらないといけなかったのですが、ラグが起きてそれができなかったです」
日本は前任のトム・ホーバス体制で臨んだWindow1から、オフェンスにおいては人とボールがよく動くことによって、オフェンスの停滞をなくす『ノーラグ』を大きなテーマに掲げていた。桶谷体制になっても良いところは継承する方針で、ノーラグを重視したオフェンスに取り組んでいる。前半は、目論見通りのオフェンスが展開できていたが、安藤が言及したように後半は中国の激しいプレッシャーに後手に回ることでオフェンスの流動性が著しく低下し、ラグが生まれてしまう場面が多かった。
さらに安藤は、「ハーフタイムに前半はどこか良かったのか、逆にどこかダメだったのか、流れが良くても抽象的な話ではなくしっかりと反省して後半に臨まないといけなかったです。こういう大事な国際試合で、中国のような強豪と対戦する時は、より明確に振り返ることがめちゃくちゃ大事だと思いました」と反省を続ける。
そして、相手のアジャストに対応しきれなかった要因として、自身もやるべき仕事を遂行できなかったとベクトルを自分に向ける。「国際ゲームで悪い流れから立て直すには、誰かが軸にならないといけないです。その中で、第3クォーター途中から入ってシュートを狙っていきましたが、決めきれなかったのは個人的にかなり悔しかったです」
3月1日に行われる韓国戦も当然のように40分間、日本の流れで押し切れるような簡単な試合にはならず、劣勢の時間帯は必ず来るだろう。その時こそ、自ら仕掛けて悪い流れを断ち切る、強いプレーを安藤には期待したい。